【ひさびさに興奮した一冊。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478112991
本日ご紹介する一冊は、あのベストセラー『GRIT』の著者、アンジェラ・ダックワースが感銘を受けて序文を書いたという、行動変容に関する世界的ベストセラー。
※参考:『やり抜く力 GRIT(グリット)』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478064806
「この手の本はさんざん読んだしな…」と思って半信半疑だった土井が、読むなりグイグイ引き込まれた、イチオシの一冊です。
冒頭で、才能はあったのにスランプに悩んでいた往年の名テニスプレイヤー、アンドレ・アガシのエピソードが出てきますが、いきなりここで掴まれました。
地味なプレースタイルながら、細部にこだわり、何年ものあいだ世界トップ20にとどまったブラッド・ギルバート(後にアガシのコーチとなる)との会話のエピソードです。
<「君はどんなボールでもウィナーを打とうとする」と、ギルバートは指摘した。それは深刻な欠点だ。すべてのショットで完璧なウィナーを打つなど、誰にもできるはずがない。そしてウィナーを失敗するたび、アガシの自信は少しずつ削り取られていく(中略)勝つためには戦略の転換が必要だと、ギルバートはたたみかけた。「君自身のことを考えるな」と戒めた。「ネットの向こうの男に弱点があることを忘れるんじゃない」>
この教訓を、行動変容に当てはめるとどうなるか? そう、われわれ人間の性質を知り、裏をかけばいいのです。
最新の心理学の知見も盛り込みつつ、タイトル通り『自分を変える方法』を説いたのが本書です。
行動を変えるには、情報の「白紙状態」を狙う、「フレッシュスタート効果」を利用する、上手なラベリングをする、「引っ越し後」を狙う、「誘惑バンドル」をする…などなど。
自分を変えるためのヒントがたくさん詰まっていて、これは読むべき一冊だと思いました。
本文のなかから、さっそく気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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「成功確率」を最大化できる戦略を考える
「障害」を特定して撃破する
「白紙状態」のときが始めやすいーー足を引っ張る「古い習慣」がないときがいい
フレッシュスタート効果ーー「新たなスタート」のタイミングを利用する
成功した人の36%が引っ越し後に行動変容に取り組んでいた
リセットは成績不振者にとっては成績向上の機会になるが、成績がすでによい人たちにとってはむしろ害になる
フレッシュスタートを想起させる日付は、めざましい効果を挙げた。「次の誕生日」や「春の初日」に貯蓄を始めましょうと促す手紙は、適当などこかの日に貯蓄を始めるよう促す普通のお知らせに比べ、20%から30%も効果が高かった
誘惑バンドルは、「最も忙しい人」に最も効果がある
「鍵付き口座」で貯金額が激増する
望ましくない行動を抑制するためには、その行動のコストを増やしたり制約を課したりすればいい
お金を失うリスクがあった喫煙者は、それ以外の喫煙者に比べ、禁煙を成功させる確率が30%も高かった
すぐに対策を取れるタイミングで与えられれば、リマインダーははるかに大きな効果を発揮する
奇抜な合図ほど記憶を呼び起こす効果が高い
単純な「3つの質問」で投票率が上がる
(1)「投票所には何時に行く予定ですか?」
(2)「どこから投票所に向かう予定ですか?」
(3)「投票所に出かける前は何をしていると思いますか?」
「最も定着性の高い」習慣を身につけようと思ったら、予期せぬ出来事が起こったときに対処できるように、柔軟に対応する方法を学ぶ必要もあるのだ。融通性のなさは、よい習慣の敵になる
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土井はこれまで、メルマガを18年、ダイエットを6年継続していますが、その見地からも、本書の理論は有効であると断言できます。
本書で紹介されているアガシのコーチ、ブラッド・ギルバートの『ウイニング・アグリー』も併せて読んでおきたいですね。※絶版なので、お急ぎください
※参考:『ウイニング・アグリー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4890840222
超オススメの一冊です。
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『自分を変える方法』ケイティ・ミルクマン・著 アンジェラ・ダックワース・序文
櫻井祐子・訳 ダイヤモンド社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478112991
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0B8Y7P6VC
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◆目次◆
CHAPTER01 いやでも「やる気」が出る
CHAPTER02 「衝動性」を逆用する
CHAPTER03 また「先延ばし」した?
CHAPTER04 「合図と計画」ですぐ動ける
CHAPTER05 「怠け心」を出し抜く
CHAPTER06 「自信」の異様な力
CHAPTER07 「同調する力」を利用する
CHAPTER08 最後に
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