【現実を直視し、生き方を考える】
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本日ご紹介する一冊は、未来予測本としてベストセラーとなった『未来の年表』の著者、河合雅司さんと、不動産分析の第一人者で元ボストン・コンサルティング・グループの牧野知弘さんが、『2030年の東京』を論じた一冊。
※参考:『未来の年表』
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土井が「東京一極集中の時代が来る」と宣言してからしばらく経ちますが、コロナ禍の今でも東京への人口流入は止まっていません。
本書によると、「今や東京都には総人口の11.1%が集まり、都内総生産は全国の19.5%(2018年度)を占めて」いるそうです。
果たしてこれからの時代、東京で生きるのは賢明なのか、そうではないのか?
人口減少やオフィス需要の減少、進む高齢化と病床不足、23区内での買い物難民の急増…。
東京在住の方、東京に投資している方はもちろんのこと、これからどう生きるかを考える上で、参考になる一冊だと思います。
もちろん、東京がいいか地方がいいかという安直な話ではありません。
これからどこで働くにしろ、どこに住むにしろ、考慮しておくべきポイントを示してくれたという点で、すべての人に有用な一冊だと思います。
まずは、赤ペンチェックで東京の衝撃の未来を。
それから、今後の生き方を考えて行くと、良いと思います。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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東京駅の東側にあたる城東地区においては、向こう3年間で70万坪の新たなオフィス床が誕生します。これはDX化の流れ、すなわち東京でのオフィス需要の減少を見越したものではありません
2回目の緊急事態宣言が発出された2020年夏が転換点となり、空室率は急上昇。2021年12月時点で6.33%となりました。港区に至っては8%を超えています。不動産業界では、空室率は5%が分水嶺とされており、これを下回るとオーナー側は賃料など強気に出られます。いっぽう、上回ると値崩れが起こります。港区の8%とはテナントの解約が続き、しかも次が埋まらない状態なのです
出張のための移動に要する時間は、言うなれば他の仕事に振り向けることのできない「死んだ時間」
千葉県の某総合病院の院長に「牧野さん、いくつになりました?」と聞かれたので、「60歳を超えまして……」と答えると、「東京から脱出したほうがいいですよ」と言われました。その理由を聞いて、愕然としました。「あと10年もすれば、東京では手術が半年待ちになるでしょう。歳を取れば、確実にどこかが悪くなります。たとえば、がんが見つかってもすぐには手術できないのです。それでもいいですか? 半年間待つ覚悟はありますか?」東京の医療機関はそれだけ逼迫しているのです。「西日本に移住したら、手術の半年待ちはないですよ」とも言われました
高齢者数がもっとも多い基礎自治体は横浜市
これからの若者には「故郷」とか「地元」というものにこだわりのない人が増えてくることを予想させます。若い人の意識はむしろ、「世界の中の日本」に向くかもしれません
武蔵小杉の「売り」は交通の便と通勤時間の短さです。JR横須賀線、JR湘南新宿ライン、JR南武線、東急東横線、東急目黒線が走り、都心にアクセスしやすいのです。逆に言えば、都心に通う必然性が薄れたとたんに、優位性は揺らぎます
2030年の東京を展望する時、気がかりな課題の一つに治安の悪化があります
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つい最近まで人気だったエリアが今後、暴落する可能性が高いこと、都内の高齢化が及ぼす深刻な影響など、読んでおいて損はありません。
ぜひ、読んでみてください。
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『2030年の東京』河合雅司、牧野知弘・著 祥伝社
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◆目次◆
はじめに 激変の入口に立つ「2030年の東京」(河合雅司)
プロローグ 東京住男(仮名・60歳男性)の1日
第1章 仕事はこうなる
第2章 家族はこうなる
第3章 街・住まいはこうなる
第4章 暮らしはこうなる
第5章 老後はこうなる
エピローグ 地方暮子(仮名・30歳女性)の1日
おわりに 2040年の東京(牧野知弘)
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