【リモートワーク時代にピッタリの仕事術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4295406252
本日ご紹介する一冊は、起業家・経営学者として活躍する著者が、新しい時代の組織づくりを論じた一冊。
いまだ産業革命時代の負のカルチャーを背負った日本企業が、どうすれば「らしさ」や「人間性」を取り戻し、個人・チームの知的生産力を高めていけるか、学術理論を引きながら、具体的な提案をした、教科書のような一冊です。
著者は、本書の初めの方で、こう述べています。
<管理志向の強い企業、不寛容な文化を持つ企業からは、自律的に動ける人材が離れていき、自然に衰退する運命をたどってゆくだろう>
本書には、そうならないためのヒントが書かれています。
どうしたら、知識社会における3つの組織モデル「学習する組織」「共感する組織」「自走する組織」が実現できるのか。
読んでいて共感できることばかりで、胸に刺さりまくりました。
多くの読者が同様のことを感じているようで、アマゾンのカスタマーレビューを読んでいても、共感レビューが数多く掲載されています。(Kindleでの読みづらさを指摘しているレビューが多いので、紙で読んだ方がいいのかもしれません…)
テーマのせいかもしれませんが、『再起動 リブート』で、起業のリアルを生々しく綴った、あの斉藤徹さんが書いた本とは思えないほど、優しいタッチの本でした。
※参考:『再起動 リブート』
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478066256
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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学習する組織:再生を促す、発想を変える
共感する組織:志を改める、調和を追求する
自走する組織:能力を解き放つ、権限を分散させる
トップからボトムまでが「結果よりも、学習を優先する価値観」を共有できるだろうか。業績がいい時はもちろんのこと、厳しい時こそ、その一貫性を保つことが大切である
そしてもうひとつ、オルフェウス楽団は大切なことを教えてくれる。それは「自走する組織」における、分散型リーダーシップの有効性だ。楽曲ごとにリーダーは置くが、それは固定させない。常にその楽曲に最適な人がリーダーとなり、他のメンバーはフォロワーとなる仕組みだ
メンバー全員が均等に発言できる環境の構築が、生産性の高いチームづくりにつながる
すばらしいアイデアを創出するためには、すべてのナレッジワーカーが「自分の知識を共有したい」と思えるような場があるかどうかがキーとなる。そのために必要なものが「心理的安全性」
チームの生産性に悪影響を与える3タイプ
1.性格が悪い人
2.なまけ者
3.場を暗くする人
心理的安全性のためにリーダーができる7つのこと
・直接話のできる、親しみやすい人になる
・自分もよく間違うことを積極的に示す
・失敗は学習する機会であることを強調する
・境界(規範)を設け、その意味を伝える
・現在持っている知識の限界を認める
・参加を促す
・具体的な言葉を使う
「船を造りたかったら、人に木を集めてくるように促したり、作業や任務を割り振ったりはせず、はてしなく続く広大な海を慕うことを教えよ」(サン=テグジュペリ)
マーティン・セリグマンは「幸せには、喜びの追求、夢中の追求、意味の追求の3種類があり、意味の追求こそ最も深く持続的なものである」と考えた。彼のいう「意味の追求」とは「自分より大きな何かに捧げるために、自分の最も高い強みを使うこと」である
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グーグルをはじめ、社員のクリエイティビティを引き出すことに成功している企業が、どんなことをしているか、その概要がわかる組織論の入門書です。
やらされ感で疲弊する従来の組織とはもうさようなら。
新しい時代の組織づくり、チームづくりのために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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『だから僕たちは、組織を変えていける』
斉藤徹・著 クロスメディア・パブリッシング
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4295406252
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B09MHRWJKN
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◆目次◆
はじめに ~組織を変える旅へ~
1章 時代は変わった。組織はどうか?
2章 これからの組織は、「統制」から「自走」へ
3章 リーダーは、強がりの仮面をはずそう
4章 チームを動かす、北極星を見つけよう
5章 アメとムチを捨て、好奇心を解き放とう
6章 たったひとりから、影響の輪は広がる
おわりに ~現実の世界へ~
巻末付録 これから組織を変えていく「スモールイノベーター」のあなたに
参考文献
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