『賢明なる個人投資家への道』かぶ1000・著 vol.5901

【必読の株本。】
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本日ご紹介する一冊は、ひさびさにワクワクする株式投資本。

著者は、中学２年から数えて専業投資家歴30年以上、就職経験もアルバイト経験もなしで、累計利益4.5億円超を達成した、かぶ1000さんです。

個人投資家の間で絶大な人気を誇る名物投資家で、著者のTwitterフォロワー数は、2021年12月現在で16.6万人を超えています。

株系の著者は、セキュリティ上の問題もあり、ペンネームの方が多くて見極めるのが大変なのですが、この方は恐らく本物ですね。（直接知らないので、究極のところはわかりませんが）

知識量が豊富で、投資の実践に関する記述も詳細。かつ、投資に関して極めて合理的、慎重かつマニアックです。

投資スタイルとしては、基本バリュー投資で、倒産リスク、株価変動リスクを最小限に抑える、中長期投資。米ドルベース、金ベースで見た株価の妥当性までチェックしているという、マニアックぶりです。

ゼロから始めてどのように資産を増やしていくか、資産額が増えたらどのように分散するか、株式につきもののリスクをどのようになくしていくか、合理的かつ経験に基づいた見解が示されています。

銘柄選定やポートフォリオのリフレッシュ、各種指標の読み方まで、実践に必要な知識が丁寧に書かれているので、実際に売買したい人、ある程度資産が増えた人にとっても役立つ内容です。

極めて理性的な内容が書かれている一方、「五感を鍛える」（現場に足を運ぶ、株主総会に参加してみる、など）みたいなマッチョな心構えも書かれていて、バランスの良い内容だと思います。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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複利での運用は株式投資の場合、15～20％を目指すのが現実的

バブル崩壊後の1991年から2021年までの30年間で、上場企業のうち倒産したのは236社。全上場企業を母数にすると、倒産確率は約６％です

統計上、７銘柄に投資すれば、リスクは分散できているといわれています

分散投資には、（１）投資スタイルで分散、（２）業種（セクター）で分散、（３）株価のトレンドで分散、とおもに３つの方法があります

できるだけ多くのお金を証券口座に移す

株価が下がって含み損が増える理由は、大きく分けて３つあります。それは、「割高で買った」「企業に悪い材料が出た」「市場全体の値動きに影響を受けた」という３つです。もし３つとも該当する銘柄なら、この先持っていても反転する可能性は低いですから、資金効率を高める意味でも、なるべく早めに処分しましょう

業績の下方修正の悪材料が出た場合、低迷が一時的なものであり、企業の本質的な価値や成長性に変わりはないと判断したら、株価が下落しても持ち続けるべき

同一セクター内の企業が軒並み赤字という状態は、ずっと続くわけではない

私自身は、ＰＥＲの逆数（その数に掛け合わせると１になる数）を「株式利回り」として参考にしています。たとえば、「ＰＥＲ10倍」なら毎年10％の利回り、「ＰＥＲ５倍」なら毎年20％の益回りと評価するのです

タネ銭を増やすには節約がいちばん効く

分散すればするほど、１銘柄あたりの分析や情報チェックに割ける時間が減ってしまう

価値は「時間」「時期」「トレンド」で大きく変わる

日本円だけでなく米ドルや金価格をベースに株価を評価

「資本効率」によっては配当を出すべきではなく、むしろ無配にしたほうがいい企業もあります

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読んでみて、この方は本物の投資家で、本当に株式投資を愛しているんだな、と思いました。

倒産した企業の株券をコレクションしていたり、さまざまなコレクターズアイテムを研究していたり、読んでいて飽きることがありません。

株式投資の勉強になるのはもちろんですが、「自分にはこれほど熱中できるものがあるだろうか」「あるとしたらそれは何だろうか」と考える方が、資産家への近道だと思います。

資産額に応じた、メンタル、金銭両面での投資アドバイス、お金だけじゃない人生アドバイス、いずれも役立ちました。

タイトルは、ベンジャミン・グレアムの名著『賢明なる投資家』へのオマージュですが、その名に恥じない良書だと思いました。

ぜひ、読んでみてください。

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『賢明なる個人投資家への道』かぶ1000・著　ダイヤモンド社

＜Amazon.co.jpで購入する＞
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447811482X

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◆目次◆

基礎編１　お金の本質を知る
基礎編２　お金は株式にするのが正解
応用編１　投資家として成長する
応用編２　株式投資の５つのステージ
番外編１　本質的な価値を見極める
番外編２　投資家としての五感を鍛える

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