【これぞ現代の起業論。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163914595
本日の一冊は、「東洋経済オンライン」編集長、NewsPicks創刊編集長を経て、2021年6月に経済コンテンツサービスを手掛けるPIVOT株式会社を創業した佐々木紀彦さんが、『学問のすすめ』ならぬ『起業のすすめ』を記した一冊。
明治維新の時は、学んだ者が勝利したと思いますが、現在の日本で勝利するには、起業家が一番手っ取り早い。
自身、18年間のサラリーマン生活に別れを告げ、起業したことを「人生で最高の決断だった」と断言する著者が、サラリーマンに起業を迫る、じつにワクワクする内容です。
「起業家こそ、令和の志士」
「サラリーマンというアヘン」
「起業経験者は大企業でも出世する」
「起業家が政治家になる時代が来る」
これまで常識とされていた、「有名大学→大企業サラリーマンで定年まで」という王道のキャリアルートに「No」を突きつけ、起業があらゆるキャリアパスにつながる未来を活写しています。
また、起業時にありがちな不安ポイントを、統計データを用いながら、丁寧に取り除き、これからの時代の賢い起業方法について述べています。
豊富な起業家の事例、自分に合った起業タイプや、出資を受ける際の注意点なども書かれており、じつに実践的な一冊だと思いました。
実名でいろんな起業家が批判されており、歯に衣着せぬ物言いが痛快です(笑)。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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起業家になる醍醐味とは何か? それは自分の人生の「独裁者」になれることです。自分の責任で、自分で決断して、自分の大義のために生きることができる
藩のルールや文化に浸って、その思想に凝り固まる。藩と自分の利益のためにしか動けない。世界、日本、業界といった視点がスッポリ抜け落ちている。サラリーマンとは“現代の田舎者”なのです
起業経験はキャリア設計上、トク
日本では、お行儀よく順番を待っていると、もっとも伸び代のある20代、30代にリーダーとして修羅場経験を積むことができません
起業とは、いわば、飛び級でリーダーになるための高速道路
起業家→政治家というキャリアは、今後、増えてくるでしょう
刺激的なインプットにつながる場所や人の周りには、クリエイティブな人が自然と集まってきます
人間は、保険がないとリスクを取れません
起業の成功率が高いのは40代
立ち上げるスタートアップと同じ業界で最低3年の経験を持つ創業者は、起業で大成功する可能性が85%も高くなる
日本では大企業と組まないと、事業をマス化するのが困難
リスクを避けるためにも、「株式買取請求権」をできるだけ含めないようにするとともに、発動される可能性をできるだけ低くする交渉をすべきです
◆賢いスタートアップの選び方
1.創業者がいるかどうか
2.創業者が好きか嫌いか
3.ビジネスモデルが強靭かどうか
4.センスがあるか
5.報酬制度がフェアか。ストックオプションをもらえるか
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豊富なデータをもとに、今後の起業チャンスを説いており、読んでいてワクワクします。
資本構成のことや、人事のことなど、起業した後に直面する困難についても言及されており、起業家は必読の一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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『起業のすすめ さよなら、サラリーマン』
佐々木紀彦・著 文藝春秋
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◆目次◆
はじめに 私が起業を決断した日
第1章 起業家になるべき5つの理由
第2章 起業にまつわる5つの誤解
第3章 起業家キャリアの5つのタイプ
第4章 起業を成功させる5つのステップ
おわりに 70年サイクルが終わり、企業家の時代が来る
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