【パウロ・コエーリョの人生論。】
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本日ご紹介する一冊は、170カ国以上の国で3億2000万部を記録した世界的ベストセラー『アルケミスト』の著者、パウロ・コエーリョのジャーナルやエッセイをまとめた一冊。
※参考:『アルケミスト』
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人生で避けて通れない「死」や「愛」「信仰」などについて、著者の考えや逸話、他者の教訓などを紹介したもので、人生を豊かに生きるための示唆に富んだ内容です。
われわれ人間がいかに愚かか、そんな愚かな人間が賢く生きるにはどうすればいいか、さまざまな角度から考察されており、人間パウロ・コエーリョを深く知る、良い材料だと思います。
米「EXPRESS」誌は、本書を称賛して、「コエーリョの紡ぎ出す言葉は美しく、そして詩的だ。読む者に希望を与え、笑顔を届けてくれる」と述べたようですが、確かに詩的な文体で伝えられる人生訓は、他の自己啓発書とは趣が違っていて面白い。
直接言われたら説教になってしまうメッセージを、美しく、腹落ちするように述べており、一読の価値があると思いました。
さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。
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「エレガンス」をファッションと結びつけて考える人もいるようだ。でもそれは大きな勘違いだと思う。人はまず、その行動や姿勢から、エレガントであることを心がけるべきなのだ
登ったことのある人の話に耳を傾ける
ここにその『弓と禅』から少し引用してみよう。張力をかける際には、その対象にのみ意識を集中すべきである(中略)我が師から与えられたのはきわめて固い弓だった。なぜわたしがすでに熟練者でもあるかのように教えようとするのかと師にたずねた。「簡単なところからはじめると、大きな課題に向き合う心構えをもてなくなってしまうからです。道の先にどのような困難が予期されるのか、あらかじめ知っておくのが一番なのです」
「見知らぬ人が近づいて来る。その人を兄弟と思えたとき、あらゆる問題は消えてなくなる。そのときこそが、夜が終わり朝がはじまる瞬間なのだ」
もしなにかを手に入れたければ、相手の目を見て話さなければだめだ
答えを示そうとするのではなく、子どもたちがなにを知りたがっているのかを見つけなさい
我が友ジェイミー・コーエンが受けた質問。「人間の性質で、もっともおもしろいのはなんでしょう?」コーエンは答える。「“自己矛盾”ですね。背伸びして駆け足で大人になろうとするくせに、いざそうなったら子ども時代に戻りたくてしかたがない。心身を病んでまで働いて稼いだ金を、治療のためにすべて費やす。将来のことばかり考えていまこのときを大切にせず、結果として現在も未来も思うようにならない。まるで死ぬことなど考えずに生き、生きなかったかのように死んでしまいます」
「いいかい、自分のものではないなにかを失うことなど、誰にもできはしないんだよ」
人は誰しもうちなる狂気を失ってはならない。だが同時に常識的なふるまいを心がける必要がある
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旅の教訓に関しては、同意できないものもありますが(特に「博物館を避けよう」という部分)、それ以外は概ね同意します。
なかでも「新たなる100年期の規範」としてまとめられた16か条は、一読の価値があると思いました。
ぜひ、読んでみてください。
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『賢人の視点』パウロ・コエーリョ・著
飯島英治・訳 サンマーク出版
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◆目次◆
はじめに
I この世を去るのに悪い日などない
II 旅とは冒険である
III 愛をもって見てみれば
IV 希望だけは捨て去るわけにはいかない
訳者あとがき
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