【「識学」ベースのマネジメント論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478110514
本日ご紹介する一冊は、いま勢いのある「識学」をベースに、リーダーシップとマネジメントを説いた、注目のベストセラー。
著者の安藤広大氏は、NTTドコモ、ジェイコムの取締役営業副本部長を経て、「識学」を広めるべく株式会社識学を設立、マザーズ上場まで導いた人物です。
最近は、ミドルリーダー層が部下のモチベーション管理や上からの数字管理、ティール、ホラクラシー組織などのトレンドに疲弊しているそうですが、本書によると、マネジメントの本質は、どうもそこにはない。
本書では、リーダーがフォーカスすべきポイントとして以下の5つを挙げ、それぞれの解説をしています。
・ルール
・位置
・利益
・結果
・成長
リーダーは素顔を見せず仮面をかぶる、「お願い」ではなく「言い切り」で任せる、報連相によって管理する、仕事の意味や価値を伝えない、プロセスを評価しない…。
昨今のマネジメントのトレンドとは真逆を行くものもありますが、これがまた説得力がある。
思うに、昨今のマネジメント本は、IT企業に寄りすぎたのかもしれませんね。
わずか4年で上場、1900社が導入したということからも、本書のメソッドが求められていることが伝わってきます。
さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。
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まずは、「5つのポイント」にフォーカスし、それ以外のことは任せる。見守る。待つ。スルーする
なあなあの関係では、メンバーは成長しません。リーダーとメンバーに「いい緊張感」が生まれることが大事です。そのために最適なのが、「リーダーの仮面」というツールです
いかなるときも「個人的な感情」を横に置く
場の空気ではなく、言語化されたルールをつくる
対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションする
人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かす
プロセスを評価するのではなく、結果だけを見る
目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ
「あの人は許されているのに、なぜ自分はダメなのか」と言い出す人が現れると、組織はぐちゃぐちゃになります
大事なのは、ルールがないことによるストレスから部下たちを自由にすること
形はピラミッドなのに、個人の考え方はティール、そんな中途半端な「いいとこどり」はできない
昨今の流行では、ほうれんそうは不要で「部下たちが自主的に行動すること」がもてはやされています。しかし、その方法では、「成長する人はどんどん成長し、ダメな人はずっとダメなままで放置する」という事態を引き起こします
上司が相談に乗っていいことは、次の2つです。1つめは、「部下の権限では決められないこと」を決めるとき。2つめは、「部下が自分で決めていい範囲なのかどうか」を迷ったとき
事実だけを拾い、「言い訳の余地」をなくしていく
プロセス管理を省くと「労働時間」は減る
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一部、業界や企業によって違うかもしれませんが、マネジメントの基本を淡々とやる本書の主張は、ほとんどの企業にとって役立つでしょう。
流行のマネジメント組織の矛盾点を突いた点も痛快で、読み応えがありました。
ぜひ読んでみてください。
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『リーダーの仮面』安藤広大・著 ダイヤモンド社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478110514
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◆目次◆
はじめに なぜ、「リーダーの言動」が大事なのか?
序 章 リーダーの仮面をかぶるための準備──「錯覚」の話
第1章 安心して信号を渡らせよ──「ルール」の思考法
第2章 部下とは迷わず距離をとれ──「位置」の思考法
第3章 大きなマンモスを狩りに行かせる──「利益」の思考法
第4章 褒められて伸びるタイプを生み出すな──「結果」の思考法
第5章 先頭の鳥が群れを引っ張っていく──「成長」の思考法
終 章 リーダーの素顔
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