【連続起業家による経営マニュアル】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827212732
本日ご紹介する一冊は、株式会社リアルネットを創業し、年商10億円、利益1億円まで成長させ、売却。20代経営者のベストベンチャー30にも選出された若手起業家、松本剛徹さんによる初の著書。
会社売却1回、事業売却3回、経営する会社の年商合計30億円という連続起業家の著者が、中小零細企業の経営者、および起業家に年商10億円達成までのロードマップを示した、有用な内容です。
会社経営のステージを、年商0~1億円、年商1~5億円、年商5~10億円の3つに分け、それぞれのステージで求められることを、経験から導き出しています。
既に経営している人なら、いきなり自分が躓いているステージから読み始めてもいいかもしれません。
本書では、各ステージで経営者が考えるべきポイントとして、「ビジネスモデル」「商品企画」「セールス・マーケティング」「資金調達・財務戦略」「採用・組織・チームづくり」「経営者の思考とマインドセット」の6つが挙げられています。
おそらく、現在の自分が重要性を感じていないこと、興味がないことこそが、企業成長を妨げているポイントに他なりません。
興味のないポイントこそ、じっくり読み込むことをおすすめします。
著者がモバイルマーケティングを專門にしていたということもあり、商品企画用、商品改善用、商品販促用のアンケート項目を羅列した部分のバリューが高い。
完全に実践寄りの内容なので、中小零細企業の経営者は、好きな内容かもしれません。
さっそく、本文の中から、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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会社は飛行機。機体が変われば、操縦方法も変わる
「1対1」ではなく「1対多」、つまり私1人で多くの顧客に対応できるサービス体系にビジネスモデルを変えました
1つの集客経路に頼るとリスクが集中してしまいます。リスクを分散するためにも、広告予算の1、2割を使って、常にほかの新しい集客経路を試すようにしてください。そして、常に3つ以上は集客の柱を確保するようにしてください
社長の仕事は「Do」から「Check」へ
世の中のビジネスは大きく分けて、「個人や企業の課題を解決して対価をもらう」か、「個人を楽しませて対価をもらう」のどちらか
人目を引く商品で顧客を集めて、本命の商品で収益を確保するというのは商売の鉄則
「ヤフー!知恵袋」などのQ&Aサイトで検索し、ユーザーがどんな悩みを持っているのかを調べる
試用期間はできれば6カ月にして、その間は契約社員扱いにし、6カ月後に正社員に転換します。そうすると厚労省の「キャリアアップ助成金」の要件に当てはまり、57万円の助成が受けられる
新規事業を考える際に、おすすめしたいビジネスモデルは「BtoCとBtoBの組み合わせ型のビジネスモデル」
年商1~5億円の会社の商品企画では、消費者や顧客を対象としたアンケートの活用が大きなポイント
あなたの会社が商品をウェブ上で販売しているのなら、EFO(エントリーフォーム最適化)対策にぜひ力を入れてください。エントリーフォームとは、ユーザーが購入や申し込みを行う画面のこと。その離脱率は平均49%といわれます
フロントは値下げ、バックエンドは値上げ
商品企画にスタッフを巻き込む
商品ラインナップが増えたらPPM分析
優秀なCFOを採用しよう
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ところどころ、用語の説明が不十分なところがありますが、ネットで調べればさほど問題はありません。
それよりも、実践的な内容で、既に経営をしている人には、会社に足りないところが何なのか、明確になると思います。
人事評価やM&A、相続対策など、込み入った話については、別途專門の本やコンサルテーションが必要だと思いますが、年商10億円達成までにやっておくべきことのリスト、ポイントとしては十分に機能します。
ぜひ、読んでみてください。
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『ゼロから年商10億円企業を創る』
松本剛徹・著 ぱる出版
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827212732
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◆目次◆
第1章 ゼロから年商10億円企業を創る
第2章 年商0~1億円
第3章 年商1~5億円
第4章 年商5~10億円
第5章 会社売却M&A
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