2021年3月31日

『スタンフォード式超ノート術』 柏野尊徳・著 vol.5726

【スタンフォードdスクールのワークを収録】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815609047

本日ご紹介する一冊は、スタンフォード大学dスクールでデザイン思考を学び、現在はケンブリッジ大学でイノベーション・エコシステムを研究中の著者が、スタンフォード大学で学んだノート術とワークを大公開した一冊。

・発想力を高める「アイデア・ノート」
・論理的思考力を高める「ロジカル・ノート」
・共感力を高める「プレゼン・ノート」

という3種類のノートを紹介しており、アイデア出しから論理構成、プレゼンまでを一気にできる内容となっています。

読んだ感想を言うと、ノート術というよりも、アイデア発想力を高めるためのスタンフォードの授業ノウハウが注目で、紹介されている「実践ワーク」が読み応えありました。

・地頭力を高める「クイック1分ワーク」
・Google式・高速ブレインストーミング法「Crazy8s」
・発想の幅を広げる「10倍と10分の1思考」
・SDTFマトリクス

など、実際にやっているところを拝見したいと思えるワークがたくさん入っています。

著者がYouTubeなどで動画を公開してくれることを、切に望みます。

企業はもちろん、学校などでもこういうワークを取り入れたら、参加者のアイデア発想力が上がるのではないでしょうか。

第4章では、「チーム全体の地頭力を高めるボードの使い方」も書かれており、会議等で創発を促進したい企業には、おすすめの内容です。

さっそく、本文の中から、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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いざ現地についてみると、教授も学生も、使っていたのは「紙とペン」でした。(中略)しかもさらに驚いたのは、「大量の紙」を使わされることでした。
・1、2時間のアイデア出しで、約4束・200枚の付箋を使う
・大量のコピー用紙に書きなぐって、それをひとまとめにしてノート代わりにする
・パワポは使わずホワイトボードを何度も消して何度も書き直す

1枚の付箋に1つのトピックを書きます。これは、後でアイデアを入れ替えたり、不要だと思ったものをすぐに捨てることができるからです

文字を書く場合は、1枚に15文字程度におさまるようにします

座ったままよりも立って部屋中を移動しながらの方が、多くのアイデアが出る

一番のおすすめは、ホワイトボードに模造紙を貼るという方法です。そしてテープなどを使わずにホワイトボードにそのまま貼れる模造紙として便利なのが、これも3Mのイーゼルパッドという商品

Google式・高速ブレインストーミング法「Crazy8s」
1.A4サイズ1枚の白紙とペンを用意。もしくはノートを開く
2.8つのマスができるように、紙を長辺2回、短辺1回折る(ノートの場合は線を引いて8マスをつくる)
3.1分間のタイマーをセットし、鳴らすと同時に1つ目のマスに1つのアイデアを「スケッチ」で書く
4.タイマーが鳴ったら、アイデアが途中でも2つ目のマスに移り、また1分間のタイマーを設定する
5.4を繰り返し、8つのマスが全部うまるまで8分間アイデアを書き続ける

◆簡潔なのに感動的なプレゼンができる「ストーリー・ボード」
4つの要素(普段の様子/課題や矛盾/新しい提案/日常の変化)についてそれぞれ整理しながら、説得力と一貫性のある魅力的なストーリーを構築しましょう。印象に残る魅力的なプレゼンテーションをしたいときに有効です

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全体的に勉強になりますが、どこからがスタンフォードのノウハウで、どこからが著者のアイデアなのかきちんと線引きしていただければもっと良かったと思います。

次回は、マイケル・マハルコの『アイデア・バイブル』のように、ワークだけをまとめた本が出ることを、期待したいですね。

『アイデア・バイブル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478008205/

とはいえ、スタンフォードdスクールの授業ノウハウを紹介した、貴重な本であることは事実。(社会人が講座を受けると4日間で140万円もかかるそうです)

ぜひ、チェックしてみてください。

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『スタンフォード式超ノート術』
柏野尊徳・著 SBクリエイティブ

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815609047

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B08PK8VRTK

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◆目次◆

序 章 スタンフォードで教えている最先端のノート術
第1章 右脳から発想があふれだして止まらなくなる「アイデア・ノート」
第2章 左脳で論理的に思考を整理する「ロジカル・ノート」
第3章 相手の右脳と左脳に響かせる「プレゼン・ノート」
第4章 チーム全体の地頭力を高めるボードの使い方
第5章 脳をさらに高速で回転させる方法

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