【お金がなくてもできる投資とは?】
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本日ご紹介する一冊は、『しょぼい起業で生きていく』が話題となった「えらいてんちょう」こと矢内東紀さんが、投資の本質と、「お金がなくてもできる投資」について論じた一冊。
※参考:『しょぼい起業で生きていく』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781617336/
サブタイトルに「とにかく死なないための」とあるように、積極的にお金を増やす投資というよりは、サバイバルのための守りの投資について言及しています。
・「下がる乱世」で一攫千金を狙っても爆死する
・「将来の不安」のために投資するな
と述べた後、いわゆる「老後2000万円問題」に言及し、30年後にいくら必要かの試算には意味がないと喝破。
その上で、うまい儲け話に引っかからないこと、投資の本質を考えて、応援したいものに投資することを説いています。
自分が日頃使っていて、ぜひ応援したいと思っている企業の株を買うこと、大型ショッピングモールではなく地元商店街で買い物をすること、地元に貢献すること…。
投資の専門家ではないので、金融商品に関する言及はほとんどありませんが、金融商品以外への投資を説いたという意味で、新鮮な内容です。
儲けたい向きにはまったく役立ちませんが、コロナ禍にあって、生き方や生活を改めたいと思う向きには役立つ内容だと思います。
さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。
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「将来の不安」のために投資するな
価値が制約されるものはリターンが大きい
株を買うならあなたが日頃使っていて、ぜひ応援したいと思っている企業の株を買う
「自分だけ大儲け」を狙うと誰も守ってくれない
人生がうまくいかないとき「心理的債権」が役に立つ
いいときだけ近寄って謎の「何か」をやろうと持ちかける人はつまり、「感情株」が高いときに買おうとしている
大型ショッピングモールはあなたの街を見捨てるかもしれない
少し割高であろうとも「地元の商店街で買い物をする」というのは立派な投資になる
合理化ばんざい、という人は「いつ自分が合理化される側になるかわからない」という視点が抜け落ちているのではないかと思います。究極の合理化は、価値を生み出せない人間はみんな必要ない、という世界ですよ。恐ろしい話です。あなたのお金の使い方はそんなに合理化せずに、応援している会社やお店やサービスがあるうちに、応援の気持ちを具現化するために使いましょう
投資というのは、つまりは「ムダなことにお金を使うことである」
上から受け継いだものを下の代に渡す、というのは非常に大切なことです。小さくして渡すのではなく、大きくして渡せればなお素晴らしいことです
投資というのは通帳の額面を増やすことではなく、あなたが持っている資産(人間関係も含めて)の総量を増やすこと
生活に苦しまないために資産を増やすのであって、お金が増えないからといって苦しむのは順序が逆です。生活に苦しまないために、さまざまな人に好感を持ってもらうことが大切なのです
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物事の本質がわかっている人は、既に実践している方法だと思いますが、「お金を増やすこと」に囚われてしまっている人には、示唆に富んだ内容だと思います。
自分が今後、安心して豊かに生きて行くために、自分の周囲も含め、広い意味での資産を増やしていくこと。
そんな「金融資産以外の資産」を増やすことを勧めた一冊です。
ぜひチェックしてみてください。
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『「しょぼい投資」の話』えらいてんちょう・著 河出書房新社
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◆目次◆
第1章 ガツガツ働きたくない、企業もできない、でも死にたくない人へ
第2章 「死んでしまうかもしれない投資」の話
第3章 「生きていくための投資の仕組み」の話
第4章 「ほとんどお金を使わない投資」の話
第5章 「ちょっとだけ上級者向けの投資」の話
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