2020年9月8日

『会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』 吉田尚記・著 vol.5593

【好感度UP】
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本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』で、斬新なコミュニケーションの視点を提供した、ニッポン放送アナウンサー、吉田尚記さんによる注目の新刊。

※参考:『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4778314336/

ビジネス書にありがちな、「目的ありき」のコミュニケーションではなく、コミュニケーションそのものを目的とした「心の通い合い」を説いたのが前著でしたが、本書ではその主張をそのまま引き継ぎ、会話上手になるための、より具体的な理論とテクニックを紹介しています。

早稲田大学人間科学学術院の教授で、アドラー心理学を研究者する向後千春(こうごちはる)さん、慶應義塾大学SFC研究所上席所員で「談話分析」を専門とする白井宏美さん、自然科学研究機構・生理学研究所名誉教授で神経内科の医師でもある柿木隆介さんら3人の専門家と著者のサロン参加者が一緒になって会話形式で理論・ノウハウが語られるという、斬新なつくりです。

理想的な会話の理論とノウハウ、そしてそれを実践した生徒がどんなところで躓くのか、どう改善すればいいのかを述べた、ユニークなノウハウ本です。

特に、今回のサロン参加者は「仕事では話せるのにプライベートでは話せない」人が多いらしく、土井も含め、BBM読者にはピッタリの内容ではないかと思います(笑)。

さっそく、本文の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。

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1対1の会話は、「私はあなたの敵ではありませんよ、味方ですよ」ということさえ相手に知ってもらえれば目的達成(吉田尚記)

女性は共感脳の比率が高く、男性はシステム脳の比率が高い(向後千春)

どうでもいい話は双方に利益が発生しないからこそ、そんなムダな時間を割いてくれている人間関係が大事なんだ、という話(向後千春)

マウントを取りたくなったら「私はこの共同体にこういう形で貢献できる」というプラスの形に変えて表に出し、実際に行動してみることです。すると、まわりからの反応は「いけ好かないマウント人間」ではなく、「あの人は私たちの共同体に必要な貢献ができる人」に変わるはず(向後千春)

どの共同体でも、人間関係なんて簡単にいくものではありません。どこかでうまくいかなかったとしても、自分に合うところを探して移ればいい(向後千春)

コミュニケーション中に怒りや否定など負の感情が生まれてしまうことは仕方ない面もありますが、それをそのまま言葉にしないことは、どんな人に対しても守った方がいいルールです(吉田尚記)

会話が続く絶対的テーマを、めちゃくちゃ具体的に挙げると「給食の話」です。ラジオで、このテーマでメールやツイートが集まらなかったことはありません。それは、「多くの人が共通して経験しているが、人によってディテールが違う」からです(吉田尚記)

◆会話の終わらせ方(白井宏美)
第1段階
・絶対に自分から新しいテーマを展開しない
・積極的な相づちを打たない
・質問しない
第2段階
・感想を述べる
・ここまでの話をまとめる
・次回の約束をする
・あいさつをする

◆人の顔を覚えるコツ(柿木隆介)
パーツに分けて特徴的な部分を覚えていく

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個人的には、向後千春先生のマウント論(マウントを取ってくる相手にどう対処するか)と、白井宏美先生の「会話の終わらせ方」(しかも2段階!笑)、柿木隆介先生の「人の顔を覚えるコツ」が勉強になりました。

自然な会話の切り出し方や希少な情報を聞き出す方法、厄介な相手への対処法まで、実践で役立つ会話のノウハウ書です。

ぜひ、読んでみてください。

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『会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』
吉田尚記・著 アスコム

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◆目次◆

第1章 「会話がしんどい」から卒業したいあなたへ
第2章 私たちは何のために会話をするのか
第3章 今日から使える!会話がしんどくなくなる話し方・聞き方の武器24
【番外編】オンラインコミュニケーションのコツ
第4章 「怖い」を乗り越えた先にあるもの

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