【書くのがラクになる?】
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最近、編集者の本がインフレ気味ですが、本日ご紹介する一冊は、どちらかと言うと書き手寄りのノウハウ。
著者は、日本実業出版社で書店営業とPRを経験した後、中経出版、星海社、ダイヤモンド社で編集者のキャリアを積んだ竹村俊助さん。
『いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書』『ぼくらの仮説が世界をつくる』『メモの魔力』『実験思考』などの編集・ライティングを担当し、オンラインメディア「note」では累計150万PVを獲得したという著者が、書くことがラクになるノウハウを提示しています。
本書では、『書くのがしんどい』を、次の5つの要素に分けて、原因と解決策を示しています。
・書くことがなくてしんどい
・伝わらなくてしんどい
・読まれなくてしんどい
・つまらなくてしんどい
・続かなくてしんどい
書くことの基本である「取材」とそのノウハウ、企画を考える際の切り口、わかりやすい文章の書き方、タイトル付けの極意…。
ベーシックながら、とても大切なことが書かれています。
なかでも、文章の削り方、ビジネス文書の構成に関する部分は、実践的で役に立つと思います。
さっそく、本文の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。
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◆取材を楽しくする3つのポイント
・人生相談をする
・時事ニュースについて聞く
・「自分ならこう考えますけどね」という聞き方をする
難しくなりがちな文章の特徴は、イメージしづらい「熟語」がたくさん出てくることです。例文にも「進歩」「向上」「代替」などの熟語が出てきます
削ることができるものは、なるべく削る
(1)「説明しなくてもいいもの」を削る
(2)「私は」「思います」を削る
(3)「○○ですが」「○○なので」は危険
(4)余計な「という」を削る
(5)前置きを削る
まず「結論」を言うことです。そのあと、それを補強するために「理由」「例」「詳細」を言います
理由と例は複数あると、柱が増えて「頑丈な」文章ができあがる
書くときは自分をほめながら。
読むときは自分をけなしながら
ネット時代は「どこにどういう文脈があるか」を把握し、人が多くいる文脈にどう文章を乗っけるかが重要です
おもしろい文章は「共感8割、発見2割」
「言い切る」ことがおもしろさになる
「固有名詞」で魅力は倍増する
長めの文章を書くときには、冒頭だけでなく随所に「サビ」を入れ、飽きさせないようにしなければいけません
身体感覚を伴う表現をする
手に取ってほしいのは「文章の中身をまったく知らない人」です。だから、中身を知らない人がピンと来るようなタイトルをつけないといけないのです
◆経営者(広報)が書くと良いテーマ
01 会社をつくろうと思ったきっかけ
02 会社をつくってからいちばん苦労したこと
03 軌道に乗ったブレイクスルーなできごと
04 商品やサービスの誕生秘話
05 「これからこういう世界を実現させたい」
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編集者目線を持ち、自分の外側からネタを探す、という本書のメッセージを理解できれば、本書の狙い通り『書くのがしんどい』は解決できるはず。
編集者サイドから見れば王道のノウハウが多いですが、書き手にとっては重宝する内容だと思います。
特にビジネス書を書きたい方、会社を代表して情報発信したい方には、有用な一冊です。
ぜひ、読んでみてください。
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『書くのがしんどい』竹村俊助・著 PHP研究所
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◆目次◆
CHAPTER1 書くことがなくてしんどい
書く以前の「取材」と「思考法」
CHAPTER2 伝わらなくてしんどい
「わかりやすい文章」の基本
CHAPTER3 読まれなくてしんどい
文章を「たくさんの人に届ける」方法
CHAPTER4 つまらなくてしんどい
商品になる「おもしろい文章」はこうつくる
CHAPTER5 続かなくてしんどい
書くことを「習慣」にする方法
CHAPTER6 書けば人生は変わる
「しんどい」の先にある新たな自分
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