【常勝編集者の思考法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761274999
本日ご紹介する一冊は、企画した書籍の累計部数が1000万部を突破したというアスコムの取締役編集局長、柿内尚文さんによる、ベストセラー実現の思考術。
著者が関わったベストセラーには、以下のようなタイトルがありますが、おそらくBBM読者なら何冊も、記憶にある本が並んでいると思います。
『医者が考案した「長生きみそ汁」』
『はじめての人のための3000円投資生活』
『「のび太」という生きかた』
『1日1分見るだけで目がよくなる28のすごい写真』
『聞くだけで自律神経が整うCDブック』
書籍編集は、個人にノウハウが蓄積しがちな世界ですが、著者はこの傾向に疑問を感じ、ベストセラーのノウハウが会社に残るしくみを作りました。
結果、アスコムからは数多くのベストセラー編集者が生まれたのです。
本書で書かれているノウハウは、まさにこの社外秘のベストセラーノウハウ。
これは、業界人としては読まない手はありません。
出版業界以外の方にも、新商品開発の秘訣として読むことができるでしょう。
さっそく、本文の中から気になったポイントを赤ペンチェックしてみます。
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考える=「広げる」+「深める」
「広げる」とは、可能性を考えていくことです。いままで存在しなかったものを生み出したり、新しい価値をつくっていくことでもあります。「深める」とは、本質的価値を考えていくことです。「そもそも」を考えることでもあります
「かけ合わせ法」のポイントは、出会ったことがない言葉と言葉を合わせること
「脱2択」のやり方は簡単です。AかBか選択しないといけないときに、どちらかを選ぶのではなく、「AもBも両方とる」というところから考えをスタートさせるだけです
ニッチなものも、まとめると魅力がぐっと上がります
日本で遠くを見るのは難しいから、風景写真などを見ることで、目を鍛えることができたらいいな。そこから生まれたのが50万部のベストセラーになった『1日1分見るだけで目がよくなる28のすごい写真』です
人がなにかに関心を示したり、興味を持つのはどんなものか、考えるときのキーワードが「自分ゴト、あなたゴト、社会ゴト」です。「自分ゴト」は自分の関心があること。「あなたゴト」は家族、友人、会社の同僚など、自分と関係が深い人や自分に近しい人に関係があること。「社会ゴト」は社会的関心や流行などです
「正体探し」とは、人の心の中にある「見えない心理」を見つけ出す方法
「初日の出」は、なぜ価値があるのでしょうか? 毎日、日の出はあるのに、「初日の出」は特別なもの。つまり価値化された日の出ですよね。その価値化を表現するのが「初日の出」というネーミングです
僕がおすすめするのは「言葉貯金」です。日々の生活の中で出会った魅力的なキャッチコピー、心に響いた名言、気になった言葉、そういう言葉をすべてノートやスマホにメモしておきます。そして思考するときに、それを見返すのです
オリジナル=マネ×マネ×マネ
※マネの数は多ければ多いほどオリジナリティが高い
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正直、ベストセラーノウハウがここまで体系化されていたとは、驚きでした。
「かけあわせ法」「数珠つなぎ連想法」
「ずらす法」「脱2択」「まとめる法」
「あったらいいな」「360度分解法」
「ポジティブ価値化」「自分ゴト、あなたゴト、社会ゴト」「すごろく法」「正体探し」「キャッチコピー法」など、アイデア発想の技術がひと通り紹介されていますが、それを著者がどう作品に反映させていったかが具体的に書かれていて興味深い。
ベストセラー、ヒット商品を出したい方には、必読の一冊だと思います。
ぜひ、読んでみてください。
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『パン屋ではおにぎりを売れ』
柿内尚文・著 かんき出版
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761274999/
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◆目次◆
第1章 「考える」について最初に知ってほしい3つのこと
第2章 「考える技術」で未来は変えられる
第3章 「考える技術」を思い通りに使いこなす
第4章 頭の中をクリアにする「思考ノート」のつくり方
第5章 「考える技術」がさらに上がる習慣
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