【一読を。】
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本日ご紹介する一冊は、東京大学、博報堂、MBA留学を経て、マッキンゼー、ベネトンスポーツ、日本コカ・コーラ、LVMH、ケロッグ、GSK(グラクソ・スミスクライン)を渡り歩き、ケロッグでは日本法人社長、GSKではコンシューマーヘルスケアの日本と韓国の社長を務めた著者が、外資系で働く人の心構えを説いた一冊。
外資系は実力主義、冷淡、高報酬など、さまざまなイメージがあると思いますが、現実にはとても人間らしい職場で、使命感や目的意識、人間としてのあり方が問われる場です。
本書では、そんな外資系企業でどうすれば自分を成長させ続けることができるのか、どうすれば評価されるのか、著者の見解を述べた一冊。
日本企業との違いを意識しながら、具体的な考え方、言動の違いを指摘しており、これからグローバル企業に勤めようと思っている方、グローバル企業とビジネスしようとする方には、有用な内容です。
先行き不透明な時代にどう働けばいいか、どうキャリアを作ればいいかについても触れられているので、良いキャリア構築のヒントとなるでしょう。
さっそく本書のなかから、気になるポイントをチェックしてみたいと思います。
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グローバル企業で働くことで、「人間にとって大事なことが学べる」
大事なことは、単に成功することでも、ポジションをつかむことでも、多大な報酬を手に入れることでもないのです。仕事を通じて自分自身を知り、学びながら変革し、貢献できていることを自ら評価できることであり、そこに充足感が得られること。これこそがまさに、「人間にとって大事なこと」なのです
マッキンゼーのフィーは高額です。企画書にしてみたら、1枚単価が数十万円になったりもする。だから、厳しく教え込まれたのが“バリュー”を明示することでした。どんな価値を生み出せるか、と
いうことです。そして、マッキンゼーのミッション。ファクトとロジックに基づき、クライアントの長期的利益を徹底的に追求する姿勢です
“Up or Out”が何を意味しているのか、はっきりしていないところに注意が必要です。私の感覚ではむしろ“Grow or Out”(成長するか、辞めるか)だと思っ
ていました
外資では、ダイアローグ、アクティブリスニングのようなスキルが奨励されます。それは結局、課題解決にあたって問題を幅広く見て、思考のレンジを広くして選択肢を出し、結論を出すやり方、いわばリニア(Linear:直線)ではなくラテラル(Lateral:水平)な思考スタイルが求められるからです
大切なのは、思いを具体的な行動に落とし込んでいく力です。1つ例を挙げましょう。私がGSKのコンシューマ部門の社長をしていたとき、事業の1つに義歯ケアがありました。同社のミッションは
“To help people do more, feel better, live longer”でした。私も、とても気に入っているミッション・ステートメントです
最近のグローバル企業では、言葉遣いにも微妙な変化が見られます。Mission(使命)の代わりにPurpose(目的)という言葉をよく見かけるようになりました。また、Code of Conduct(行動規範)をExpectation(期待していること)という言葉に置き換えている会社もあります
事実を並べて分析し、こうなっています、こうなります、と言うのは単なる説明です。説明と構想は違います。現状の説明に加えて、その先を見て大局観を示し、いろいろなオプションを示していく必要があるということです
情報は上に行くほどたくさん持っていて、持っている人がやはり偉い、という価値観の人も少なくありません。しかし、これはもはや世界ではスタンダードではな
いのです
自分と違う意見に対しては、リスペクトを持って反対だと言い、しっかり議論をする。そして決まったことには、みんなでしっかり従う、というのがグローバル企業のルールです
数値化し、数字で物事を語ることにより、透明感は増していきます
外資を選ぶ人の中には、とにかく早く偉くなりたいと考えている人がいるのは事実ですが、それは形式的な成長にすぎません。そうではなくて、いろいろなことを学んで、自分自身をより良い人間にしていきたいという、本質的な自己成長を目指すべきなのです
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「ミッションとバリューへの思い」
「構想する力」
「透明感を出す」
「自己成長・変革欲求」
「心と体の最適化」
「伝える力・巻き込む力」
計6つの、「アカウンタブルに働く力」の要素が説かれており、それぞれの詳細が述べられています。
ぜひ、チェックしてみてください。
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『外資系で自分らしく働ける人に一番大切なこと』
宮原伸生・著 ダイヤモンド社
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◆目次◆
序 章 外資で、もがき続けて見つけた「新しい働き方」
第1章 本気で信じ、共感できるか
Keyword1 ミッション・バリューへの思い
第2章 求められるのは現状分析ではない
Keyword2 構想する力
第3章 オープンに数字を使って語る
Keyword3 透明感を出す
第4章 本気で成長を目指せるか
Keyword 自己成長・変革欲求
第5章 ストレス対策でなく、エネルギーを管理する
Keyword5 心と体の最適化
第6章 ストーリーが外資系で果たす重要な役割
Keyword6 伝える・巻き込む力
終 章 「アカウンタブルに働く力」を実現させるために必要なこと
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