2020年2月28日

『「畳み人」という選択』設楽悠介・著 vol.5464

【「畳み人」ポジションを取れ!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833423502

昔読んで感銘を受けた本のなかに、藤沢武夫さんが書いた『経営に終わりはない』という本がありました。

※参考:『経営に終わりはない』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167130025/

カリスマ経営者だった本田宗一郎を陰から支え続けたNo.2、藤沢武夫さんの美学が書かれた本で、事あるごとに人に勧めています。

リーダーになるだけが人生ではない。

人を支えることで得られる評価、チャンス、喜びがある。そう思えば、No.2も悪くないものです。

本日ご紹介する一冊は、このNo.2の美学を説いた、注目の一冊。

著者は、幻冬舎「あたらしい経済」編集長の設楽悠介さんです。

本書では、ビジネスにおいて大風呂敷を広げる経営者やリーダーを「広げ人」、アイデアを形にし、着実に実行に移す人を「畳み人」と呼び、畳み人に求められる心構え、行動を示しています。

「自分はカリスマになるよりも人を支える方が向いている」
「陰から仕掛ける方が得意」

あなたがそう思うなら、ひょっとしてあなたは「畳み人」かもしれません。

畳み人になるとどんなうまみがあるのか、どうすればなれるのか、気になる方は、さっそく一緒に、ポイントをチェックして行きましょう。

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広げ人のアイデアを「はじめは」一緒に面白がること

アイデアの共犯者になって、軌道修正できるポジションを取れ

広げ人の味方になれ、秘密もプライベー
トも共有しろ

畳み人は「経験を得る」という意味合いにおいてはトラブルを好物にすべきです

畳み人は全リスクを察知し、広げ人にはマクロなリスクのみ伝えよ

あらゆる選択肢を精査して広げ人に提示することで、畳み人は広げ人のアイデアの熱を冷ますことなく、実行できるようになります

仲間を集める時は、スペックより「伸びしろ」を最優先に考えよ

チームを作ったら、何よりもまず、それぞれのメンバーが今いる職場で働く目的を理解しておくことが大切

現場判断は畳み人の重要ミッション決して広げ人への連絡係になるな

経験上、口頭で伝えたノウハウは思った以上に正確に再現されないことが多い

畳み人に必要な気質があるとしたら、「リスクに敏感であること」です。心配性ぐらいがちょうどいいです

どうすれば嫌われない程度の関係を築くことができるのか。その方法は、至ってシンプルです。
──あいさつをする
──お礼を言う
──相手の名前を呼ぶ
この3点です

「頼まれた通りにする」というのは、実は仕事の基本中の基本です。(中略)誤解は、指示の裏側にある相手の意図を想像する力が欠けている時に起こります

常に相手とその先にいる他者のことまで想像せよ

タイムマネジメントでまず大切なのは、自分のタスク処理に要する時間を正確に把握すること

見直しの習慣がない人は、後から再確認が必要な「負債時間」を作ることになる

畳み人として評価を得てくると、次第に「広げなさい」というチャンスが来る

畳み人は複数の広げ人を一番近くで見て、インストールできる立場にある

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「畳み人」になるためのポジション取り、行動指針が明確に示されており、なかなか戦略的なキャリアノウハウ本です。

畳み人としてマスターしておくべき教養、スキルまで示されていればもっと良かったと思いますが、畳み人のコンセプト、キャリアとしての可能性を示しただけでも価値があると思います。

変化の激しい時代には、ひょっとしたら「広げ人」でいるよりも「畳み人」としてどこでも重宝される人でいた方が正解かもしれない。

ぜひ、読んでいただきたい一冊です。

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『「畳み人」という選択』設楽悠介・著 幻冬舎

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◆目次◆

第1章 畳み人が求められている理由
第2章 畳み人の仕事術
第3章 畳み人のチームビルドとマネジメント術
第4章 畳み人になるための仕事の基礎
第5章 畳み人こそ、最強の広げ人になれる

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