【若手は必読。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822289990
本日ご紹介する一冊は、スタンフォード大学工学博士であり、失敗学会事務局長を務める著者が、「失敗学」の見地から、ミスをしても許される、あるいは失敗を活かしてむしろ評価される人になる方法を述べた一冊。
土井も若い頃には、手痛いミスをたくさんし、今もたくさんしているわけですが、人間である限り、誰でもミスはするもの。
ポイントは、ミスを二度と起こさない仕組みづくり、人に過度に頼らないシステムづくり、失敗で萎縮しない組織づくりにあるのだと思います。
本書では、ミスがなぜ起こるのか、どうやって失敗を振り返れば、以後のヒューマンエラーを減らせるのか、失敗学の見地と具体的ノウハウが示されています。
予想外を織り込んだ計画の仕方、良い計画を立てるための「思考展開図」の使い方、ミスや失敗を評価につなげるための「10のマインド」…。
失敗を恐れない組織づくり、失敗を責めない組織づくりは、イノベ─ティブな企業を作る上で極めて重要ですが、そのためには失敗を失敗で終わらせない組織づくりが鍵。
本書には、その上手いやり方が書かれています。
さっそく、内容をチェックしてみましょう。
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ある人がミスをしやすいポイントというのは、往々にして、別の人もミスをしやすいポイントです。ですから、あなた独自の対策を部署で共有することで、部署全体の入力ミスがなくなるかもしれません。そこまでできれば、「あなた=ミスの多い人」ではなく、「あなた=ミスを撲滅できる人、部署全体の業務を改善できる人」というイメージが根付くことでしょう
実体験としてのミスや失敗をきちんと記録・分析し、蓄積することで、のちの好成績が生まれている
「挑戦→ミス・失敗→立て直す→再挑戦」の繰り返しこそが、成長し、進歩し続ける幸福な人生
精神論ではなく、「前回ケアレスミスが起こったポイントそのものを見直す。なくす」
ミスや失敗を通して成功をつかみ取れる人
・ミスや失敗に対する最初の行動が的確
・ミスや失敗から立ち直るのがうまい
・ミスや失敗を、経験として蓄積できる
・ミスや失敗から、成功する仕組みをつくれる
◆ミスや失敗から「かけがえのない学び」を得る3ステップ
ステップ1 気持ちの整理
(1.冷静になる 2.「自分が」という気持ちを捨てる)
ステップ2 実際のアクション
(3.情報発信と謝罪 4.対応策の検討と実行)
ステップ3 将来に向けて
(5.再発防止(組織を変える・手順を変える・工程を変える))
第一報においてもっとも不要なのが、「自分のミスを正当化しようとする言い訳」
ミスや失敗が組織全体の評判に関わるものであれば、この時点で広報にも知らせておきましょう
どんなに注意不足でも問題なく回るようにシステム化する
思考展開図を作るポイント
書き出されているすべての要素(子条件)をクリアすれば、その業務(親条件)を100%達成できる
つねに思考展開図があなたの仕事の進度を見守ってくれる
ミスや失敗を評価につなげるための10のマインド
1.「失敗はあるもの」と考える
2.「しておしまい」では終わらせない
3.ミスや失敗の原因を「うっかり」に求めない
4.他人の仕組みを何も考えずにコピーしない
5.「まだ気付いていないだけ」と考える
6.失敗・ミス対策に、コストをかけすぎない
7.繰り返してもいい失敗もある
8.「ベスト」についての考え方を変える
9.ミスに「慣れる」
10.ミスや失敗と適度な距離感を保つ
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キャッチーなタイトルに惹かれて読んでみたら、正統派の失敗学の本だったわけですが、特に新人、教育担当者、マネジャーにはおすすめの内容です。
日本の組織は災害時や想定外の時に脆弱性を露呈しますが、それを防ぐための方策も本書には書かれています。
ぜひ、チェックしてみてください。
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『ミスしても評価が高い人は、何をしているのか?』飯野謙次・著 日経BP社
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◆目次◆
はじめに 「ミスしたのに、評価が上がる」仕事術
1章 ミスしてしまったとき、「評価される人」はこう対処する
2章 だから、乗り越えた先に「急成長」が待っている
3章 問題点をピンポイントで見抜く
4章 「圧倒的な結果」を生み出す「計画の質」の高め方
5章 「何歳になっても成長し続ける人」は何が違うのか?
6章 仕事をスピードアップでき、関係性までよくなる「伝え方」
7章 「どんなうっかり者でも、うっかりできない」仕組みをつくる
8章 なぜ「ミスを正しくシェアする」だけで、あなたの評価が上がるのか?
巻末付録 ミスや失敗を評価につなげるための10のマインド
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