【NY流、成功するプレゼンの極意】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023317985
本日ご紹介する一冊は、マッキンゼーの戦略コンサルタントを経験し、現在はグローバルリーダーの育成をする著者が、ビジネスパーソンのための伝え方を指南した一冊。
著者のリップシャッツ信元夏代さんは、トーストマスターズインターナショナルの国際スピーチコンテストで日本人初の地区大会4連覇(ニューヨーク)を達成した人物で、2019年には世界トップ100入りを果たしています。
本書には、そんな著者が説く削ぎ落としのノウハウ、聞き手の視点で話を編集する技術、優れたスピーチを実現させるための「9段階構造」などが書かれています。
「ストーリー作りのための『4つのF』」、「7秒で惹きつけるオープニング」、会場の人々を巻き込むための「スキャン&ストップ」など、スピーカーを魅力的に魅せる、ありとあらゆるテクニックが書かれています。
多少根気が要りますが、著者が用意したスピーチの事例をじっくり読めば、心理効果の高いプレゼンがどんなものか、よくわかると思います。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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未来予想図を売れ
ストーリー作りのための「4つのF」
Failure「失敗」
Frustration「不満」
First「初めての体験」
Flaw「欠点」
◆優れたスピーチは9段階構造
(1)オープニング(バーン!プロミス.ロードマップ)
(2)第1ポイントへの移行
(3)第1のメインポイント
(4)第2ポイントへの移行
(5)第2のメインポイント
(6)第3ポイントへの移行
(7)第3のメインポイント
(8)終わりへの移行(シグナル、Q&A、クロージングへの移行)
(9)クロージング
聞き手にとって響くことをメインポイントにする
モールエスカレーター方式で、映画『タイタニック』は進んでいきます。氷山にぶつかったらまずはボイラールームが浸水した(上昇)。でも上層部は全く気付かず優雅に過ごしている(安定)。
やがて2階も浸水し始める(上昇)。でもキャプテンは楽観視(安定)。
シナリオは夢見型と脅迫型
◆7秒で惹きつけるオープニング
(1)ストーリー(2)パワフルな質問(3)驚きの事実(4)引用
「スキャン&ストップ」
まず会場全体をスキャンして見わたし、話を進めながら、重要ポイントを述べるときに、誰かのところで目線をストップします。ポイントを述べ終わるまで目線はそこに固定します。そしてそのポイントを述べ終わったら、また広範囲に目線をスキャンさせ、次のポイントではまた別の人のところで目線を止める、という手法
長いプレゼンの場合は、10分を目安に変化をつける
声のトーンで変化を持たせたり、声の抑揚をつけてみたり、コントラストをつけたりすることで、プレゼン全体の「無変化」を回避することができます
立ち位置も利用できます。「過去」「今」「未来」について話すならステージの位置を利用してみましょう。下手(客席から見て左)を「過去」中央を「現在」上手(客席から見て右)を「未来」
◆録画したものを3通りの方法でレビュー
(1)そのまま見る(2)音を消して見る(3)音声だけ聞いてみる
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経営コンサルタントが好きな「3のマジック」はじめ、既に類書で言い尽くされたノウハウもありますが、事例豊富で、実践的な一冊だと思います。
タイトルは『20字に削ぎ落とせ』ですが、決して文章の本ではなく、内容はスピーチで成功するためのルール、ノウハウ、事例集です。
人前で話す方は、ぜひ読んでみてください。
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『20字に削ぎ落とせ』リップシャッツ信元夏代・著 朝日新聞出版
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◆目次◆
第1章 なぜ、言いたいことが伝わらないのか
第2章 聞き手視点の情報整理
第3章 何を伝えるのか
第4章 どう心をつかむのか
第5章 プレゼンの出来を左右するデリバリー
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