【47都道府県はもはや、維持できない?】
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本日ご紹介する一冊は、累計76万部を突破した『未来の年表』シリーズ著者の最新作。
「2045年、人口8割減の市町村も──。47都道府県はもはや、維持できない!」と衝撃のコピーが大きなオビに書かれており、今回もインパクトがあります。
<三大都市圏の中で減少スピードが最も速いのは、関西圏>
<「限界自治体」が秋田で12市町村も>
<2025年 神戸市が「150万都市」から転落>
<2025年 「限界自治体」が111カ所に>
<2035年 「無医地区」が広がってくる>
人口減少に伴う劇的変化がインパクトある数字でつづられており、今回も衝撃を受けました。
今回の本は、47都道府県、市区町村がどのように変化していくのかを、統計を引きながら丁寧に予測したもので、将来の居住地や不動産選びの参考になります。
行政の担当者、企業のエリアマネジャーであれば、当該地域の課題がよくわかる内容だと思います。
どこで働くか、どこに住むか、どこでどんなビジネスをするか、数字を追っていくと、具体的なイメージが湧いてきます。
確実にやってくる日本の未来に対応するため、これはぜひチェックしておくといいでしょう。
さっそく、ポイントを見て行きます。
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2045年時点の人口が最も少なくなるのは、鳥取県の44万8529人
人口集中が続く東京都は2030年にピークアウトするものの、2045年は1360万余を維持する
私が提唱する「ドット型国家」とは、既存自治体の枠組みにとらわれず、もっと狭いエリアごとに“ミニ国家”(=王国)を作るイメージ
“助っ人”によって当面の生産態勢やサービスの提供態勢を維持できたとしても、足元が崩れるように国内マーケットが急速に縮む
東京へ一番若者を送り出している道府県は、大阪府。地方から東京圏に仕事を求めて出てきた女性の増大が、一極集中の流れを押し上げている
「就業構造基本調査」(2017年)で、男性より女性に人気の高い職種をカテゴリー別に見ると「医療、福祉」「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」「教育、学習支援業」「金融業、保険業」「卸売業、小売業」となっており、第三次産業が中心だ。国勢調査(2015年)によれば、第三次産業への就業者比率は全国平均が71.0%なのに対し、東京都は81.9%である
帝国データバンクの「1都3県・本社移転企業調査」によれば、2017年に東京圏へ移転した企業の転出先のトップは大阪府の67社で、構成比率は23.2%と飛び抜けて多い。国土交通省の資料によれば、東京に本社などを置く理由は「取引先が多い」(61.7%)、「社員等を雇用しやすい」(38.9%)などが上位に並ぶ
大阪市に住む外国人は13万1582人で全国1位
名古屋市のもう一つの懸念は、高齢社会に不向きな広すぎる道路
東北5県のうち、最も多くの人数を仙台市に送り出しているのは、青森県だ
広島市内でも人口増減には大きな差が見え始めている。日本政策投資銀行が2000年と2015年の国勢調査を比較しているが、総人口と生産年齢人口がともに増えたのは中区と安佐南区に限られる
都道府県の中で最も福岡市に人数を送り出しているのは長崎県
人口を増やし続けてきた福岡市にも翳りが見え始めている。総務省の「住民基本台帳人口移動報告(2018年結果)」によれば、転入超過数は3年連続で減っており、2018年は2015年に比べて2割減の水準となっているのだ
大都市では日本経済の縁の下の力持ちともいうべき中小零細企業が、2025年頃から大幅に減るかもしれない
大阪市では“逆ドーナツ化現象”が進む
“買いだめができないサービス”で、しかも生活に欠かせないサービスが成り立たなくなったとき、人口が一挙に動き始める
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順張りの人は、これから伸びる地域に住む、働く。逆張りの人は、あえて人口が減少する地域でチャンスを見つける。
どちらにしても、読んでおいて損のない内容です。
ただ、間違いなく言えるのは、現在調子がいいとされている地方の政令指定都市は、今後窮地に立たされる、ということです。
キャリアや居住地など、人生の重要な選択を、短期的な景気に惑わされないように。
ぜひ、読んでみてください。
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『未来の地図帳』河合雅司・著 講談社
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◆目次◆
第1部 現在の人口減少地図──日本人はこう移動している
第2部 未来の日本ランキング──20年後、日本人はどこに暮らしているか
第3部 それぞれの「王国」の作りかた
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