【これでバッチリ】
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最近は、失敗礼賛本が増えていて、それはそれで大事なのですが、予見できる失敗は避けた方がいいに決まっています。
われわれはつい経験をもとに行動し、ムダな失敗をしてしまう。
そういう意味で、MBAで教えられている理論を学んでおくことは、決してムダではありません。
本日ご紹介する一冊は、MBAの必読書50冊を1冊にまとめたというガイド本。
著者は、シリーズ60万部のベストセラー『100円のコーラを1000円で売る方法』の永井孝尚さんです。
著者プロフィールを見る限り、MBAホルダーではないようですが、50冊のエッセンスを上手に抜き出し、最新の事例と絡めて紹介している点は好感が持てます。
約330ページを50冊の本で割るのだから、1冊の内容がそこまで充実しているわけではないですが、過不足なくまとめられており、良いガイドブックだと思いました。
新し目の内容を中心に、ポイントをピックアップしてみましょう。
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『新訂 競争の戦略』(M・E・ポーター ダイヤモンド社)
競争しているのは「同業者」だけではない。「売り手」「買い手」「新規参入者」「代替品」も競争相手だ
販売力と顧客情報を持つセブンは、「売り手」のメーカーよりも強い力を持っている。だから売り手と「セブンプレミアム」という商品群を共同開発することができる。セブンプレミアムは2016年に売上1兆円を超えた
ポーターいわく、戦う方法は「コストリーダーシップ戦略」「差別化戦略」「集中戦略」の3つしかない
『競争優位の終焉』(リタ・マグレイス 日本経済新聞出版社)
マグレイスは世界の時価総額10億ドル以上の上場企業5000社から、2000年以降の10年間で収益と純利益を毎年5%以上成長させた10社を選び分析した。成長し続けるこの10社は「一時的競争優位性」を獲得し続ける能力を持っている。マグレイスはこれら10社に共通する6つのポイントを抽出し、本書で紹介している。
1.安定性と俊敏性を両立し、常に変わり続ける
2.衰退の前兆をつかみ、うまく撤退する
3.資源配分を見直し、効率性を高める
4.イノベーションに習熟する
5.考え方を変える
6.個人への影響についても考える
『ゲーム理論で勝つ経営』(A・ブランデンバーガー 日本経済新聞出版社)
本書のポイントをひと言でいうと次の通り。価値をアップルパイにたとえてみよう。
アップルパイ(=価値)をつくるときは、相手と協調する。
アップルパイ(=価値)を切り分けるときは、相手と競争する。
ビジネスはゲームなので、ゲームの仕組みを変えられればビジネスで有利になる。ゲームはプレイヤー(Players)、付加価値(Added Value)、ルール(Rules)、戦術(Tactics)、範囲(Scope)の5つの要素で構成される。頭文字を取ってPARTSという
『ネット・プロモーター経営』
(フレデリック・F・ライクヘルド プレジデント社)
ライクヘルドが試行錯誤の末に考え出したのが、「ネットプロモータースコア」だ。次の2つの質問をする。
Q1:当社を友人や同僚に勧める可能性は、0~10段階でどのくらいありますか?
Q2:その数字を選んだ理由をお教えください
【推奨者(10~9)】【中立者(8~7)】【批判者(6以下)】
『ジョブ理論』(クレイトン・クリステンセン パーパーコリンズ・ジャパン)
「どんな『ジョブ(用事)』を片づけたくて、あなたはその商品・
サービスを『雇用』するのか?」
『ティール組織』(フレデリック・ラルー 英治出版)
管理されない組織が爆発的な成果を生み出す
進化型組織が従来の組織と違うのは、「セルフマネジメント」「全体性の重視」「存在目的があること」の3点
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アマゾンのカスタマーレビューで、似顔絵が似ていないとのコメントがありましたが、確かに一部、そのようなイラストも見受けられます(笑)。
古い書籍、理論も紹介されていますが、あくまでMBA必読書を学ぶ、という視点から見れば、効率的なガイドブックだと思います。
内容を見て、読んだことのない本が多くあるようなら、さらっと読んでおくといいでしょう。
ぜひ、チェックしてみてください。
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『MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』
永井孝尚・著 KADOKAWA
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◆目次◆
第1章 「戦略」
第2章 「顧客」と「イノベーション」
第3章 「起業」と「新規事業」
第4章 「マーケティング」
第5章 「リーダーシップ」と「組織マネジメント」
第6章 「人」
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