【2019年は「右脳」で行こう!】
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本日ご紹介する一冊は、『仮説思考』『論点思考』などのベストセラーで知られる元ボストン コンサルティング グループ日本代表の内田和成さんによる待望の新刊。
※参考:『仮説思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555552/
※参考:『論点思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556559/
20万部突破のシリーズ最新刊ということですが、何とテーマは『右脳思考』です。
どうすれば短時間で問題発見・問題解決ができるかを説いた『仮説思考』、そもそもそれには取り組む価値があるのかを説いた『論点思考』に続き、今回は人間の問題、意思決定の問題を説いた興味深い内容です。
著者がボストン コンサルティング グループでの実務を通じて得た知見を、エピソーも交えながら書いており、生々しい内容となっています。
松本利明さんのベストセラー『ラクして速いが一番すごい』に、
<個人の作業スピードをどれだけ上げても、生産性は上がりません。自分の作業時間よりも、上司、関係部署、取引先といった他者とのやりとりの中で生産性は決まります>
というフレーズがありましたが、まさにこの『右脳思考』は相手を腹落ちさせ、自らも腹落ちして良い意思決定をすることで、生産性を上げようというもの。
※参考:『ラクして速いが一番すごい』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478102597/
2019年、歴史を変える仕事をするために、今こそマインドチェンジ。
さっそくポイントをチェックして行きましょう。
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実はA「提案の完成度が低い」状態とB2「気に入られていないので、ロジカルに反論されている」状態は、経営者の反応が表面的には同じに見える。そこに落とし穴がある
新規事業で一番多い失敗の理由は、プランを考えた人と実行する人が別という場合
論理的に考えたら成功確率が低い道でも選ぶ
ユニ・チャームの創業者である高原慶一朗氏は、まだ会社の規模が小さく女性向けの生理用品が主力事業の時代に、その何倍もの市場と考えられる子ども用の紙オムツの市場に後発で参入した(中略)そのとき、彼の頭の中には女性用生理用品だけでは市場は頭打ちになる、紙オムツは当時の日本ではまだ新しい市場で、P&Gがほぼ市場を独占していたが、いまならまだユニ・チャームでも間に合う、と考えたそうだ(中略)失敗のリスクは考えなかったのかという問いかけには、「まったく考えなかったわけではないが、それよりチャンスにかけてみたいと思った」と答えたそうだ
生理用品もおむつも女性が購買の意思決定者である。あるいは、両製品とも「不快」を「快」に変えるという共通項がある
正しい答えよりも、うまくいきそうな案件を選ぶ
A製品は手堅いかもしれないが、市場に大きなインパクトを与えられず、小さなヒットで終わってしまう可能性が高い。一方で、B製品は当たるか当たらないかはわからないが、ヒットした場合は新しい市場をつくる可能性がある
観・感・勘を使うことである。まず、観察することが観、次いでそこから何か感じ取ることの感、最後に「なんかおかしい」あるいは「これは面白い」と働く勘、この3つのカンである
やることへの不安や懸念が行動をためらわせているとしたら、やらないともっとひどいことになると、そちらの不安を煽ったほうがよほど人は動く
自社の商品展開のやり方はスーパーマーケットが主力チャネルであればきわめて合理的な戦略だが、コンビニを対象としたときには不適合を起こしている。こうした全体として何か違っているのではないかという問題意識は、通常のロジカルシンキングではなかなか出てこない
優れたコンサルタントは「左脳」から始めない
思いつきを実行可能な企画案にもっていくためには、次の5つの視点でチェックする必要がある
(1)市場性
(2)競争状況
(3)自社の強み・弱み(経営資源)
(4)ビジネスモデル
(5)実行計画
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著者が現役時代、ボストン コンサルティング グループがクライアントに提案した10億円のベンチャー企業M&A案件が見送られ、やがてそのベンチャーが3000億円の価値になったという話が載っていましたが、右脳思考がないと、たとえ正しい解が見出だせても、現実を変えることはできません。
これからのビジネスは、いかに素早く意思決定するか、そして意思決定を促せるかという能力がカギ。
ぜひ、読んでみてください。
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『右脳思考』内田和成・著 東洋経済新報社
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◆目次◆
第1章 右脳を使うことが重要な理由
第2章 右脳の使い方
第3章 右脳で考え、左脳でロジカルチェック
第4章 左脳で考えたロジックフローを右脳で肉づけ
第5章 右脳「力」を鍛える
第6章 ロジカルシンキングより直感を信じてみよう
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