【これは使える。】
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本日ご紹介する一冊は、シリーズ累計100万部を突破した、「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラーの教養本。
日本語版のタイトルは、『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』となっていますが、そのタイトル通りの内容です。
1週間で7分野(歴史、文学、芸術、科学、音楽、哲学、宗教)、これを繰り返すように構成されています。
日本人が書いた教養本と決定的に違うのは、本書がいわゆる「欧米」目線で書かれている点。
ここで「欧米」などと書くと、ヨーロッパとアメリカは違うし、ヨーロッパの中でだって違いがある、なんて言われてしまうのですが、意味しているのは、世界三大一神教「ユダヤ教」「キリスト教」「イスラム教」の視点で書かれているということです。
文学にしろ、芸術にしろ、音楽にしろ、宗教にしろ、日本人にはあまり馴染みのない固有名詞が並んでいますが、これらがわかれば、洋書を読むのも、外国人エリートと話すのも、ラクになります。
なぜなら、向こうの本や会話は、これらの教養をベースに展開されることが多いからです。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』(1922年)は、20世紀に英語で書かれた中で最高の小説だ。ホメロスの『オデュッセイア』をアイルランドの都市ダブリンでのある一日───1904年6月16日──の出来事として作り変えたもので、ホメロス版の主人公オデュッセウスは、レオポルド・ブルームという、お世辞にも英雄とは言えない、妻に浮気された中年の広告セールスマンに置き換えられている
トーラーとは、ヘブライ語の聖書の冒頭にある五つの書、いわゆるモーセ五書を指す名称だ。キリスト教徒は、この五書に他のユダヤ教文書を加えたものを、旧約聖書と呼んでいる(中略)創世記 出エジプト記 レビ記 民数記 申命記
ハンムラビ法典
将来の王たちは一時の感情に従って統治するのではなく、法の支配を守らなくてはならないとも述べている。国民を支配する法律を為政者が勝手に変えてはならないという考えは、革命的な発想だった
バロック時代、オペラの男性主役はカストラートが演じることが多かった。カストラートは、声域の広さ、声の力強さ、声の柔軟さ、ブレス・コントロールの巧みさなどが際立っていた
ジョーゼフ・ヘラーの『キャッチ=22』(1961年)(“Catch-22”飛田茂雄訳 早川書房 1977年)は、英語で書かれた戦争小説やブラック・コメディーの中でも成功傑作のひとつであり、今では「キャッチ=22」という言い方が、「どうしようもない状況」を指す表現としてアメリカでは定着している
イエスに従った者たちのうち、行動をともにして教えを受けた者たちを弟子といい、イエスから自分の死後に教えを受け継ぐ者として選ばれた人を使徒という
聖体 イエス・キリストの体を食べ、血を飲む行為。カトリック信徒は、聖体拝領の儀式で使われるパンとワインは、本当に体と血になったものだと信じている
アイルランドのジャガイモ飢饉
1841年から1851年というわずか10年のあいだに、アイルランドの貧しい農民数十万人が、近代ヨーロッパ史上最悪規模の飢饉で餓死
スーフィズムとは、従来のイスラム教がクルアーンの語句を非常に重視していたことへの反動として起こった運動だ
ジャクソン・ポロック(1912~1956)と言えば、「ドリップ」ペインティングで有名だ。彼は巨大なキャンバスの上に絵具をこぼしたり飛び散らせたり垂らしたりして作品を作る。この手法を彼は「アクション・ペインティング」と呼んでいた
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書かれている内容が本当に幅広く、またページ数も多いので、一気に読むには骨の折れる一冊です。
ただ、タイトル通り「1日1ページ」読むなら、こんなに手軽な教養本もないと言っていいでしょう。
もっと持ち運びがラクな作りだったらなお良かったですが、パラパラ読むだけでも勉強になります。
ぜひ一冊、買って家やオフィスに置いてみてはいかがでしょうか。
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『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』
デイヴィッド・S・キダー、ノア・D・オッペンハイム・著 小林朋則・訳 文響社
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◆目次◆
1 歴史 アルファベット
2 文学 『ユリシーズ』
3 視覚芸術 ラスコー洞窟の壁画
4 科学 クローン技術
5 音楽 音楽の基礎
6 哲学 現象と実在
7 宗教 トーラー
……以下、続く
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