2018年5月17日

『極上の孤独』下重暁子・著 vol.5031

【孤独をどう楽しむか】
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本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『家族という病』で賛否両論
巻き起こした作家、下重暁子さんが「孤独」を論じた一冊。

※参考:『家族という病』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983769/

日本はこれから、高齢化とライフスタイルの変化に伴って、死別・離婚・生涯未婚の数が増えると思われますが、そこで問題となるのが「孤独」です。

孤独は、健康や治安、生産性にもつながる問題なので、本来社会として放っておけない問題ですが、なぜかこの国はそれを放置しているため、個人が何とか対応しなければならない状況になっています。

本書では、他人と合わせるのが苦手で、それゆえに人生でいちばん大切だった恋人も失ったという下重さんが、なぜ孤独が尊いのか、どうすれば孤独と上手に付き合えるか、ヒントを提示しています。

多くの出版関係者同様、土井も人生の9割は孤独ですが(笑)、本書を読んで、改めて孤独の素晴らしさを学びました。

これからの人生は積極的に孤独を楽しみたい、心からそう思えるようになりました。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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一人の時間を孤独だと捉えず、自分と対面する時間だと思えば、汲めども尽きぬ、ほんとうの自分を知ることになる。自分はどう考えているのか、何がしたくて何をすべきか、何を選べばいいか、生き方が自ずと見えてくる

孤独がいやだからといって、表面的に他人に合わせて一緒にいることに意味があるのだろうか

仏教では、悩みの原因となる対人関係から距離を置くことをすすめている

淋しいとは一時の感情であり、孤独とはそれを突き抜けた、一人で生きていく覚悟である

人と群れる、人の真似をする、仲間外れになることを恐れる、物事に執着する……。そんなことを続けていると、あっという間に「個」が失われていく

他人とのコミュニケーションの手段が増えれば増えるほど、淋しさは増すのだ

返事が来ない時の不安。それが来た時の安堵感。スマホという機器に自分がふりまわされるのが嫌だ。(中略)たかが人間の考え出した機器に自分の大切な一生を邪魔されてなるものか

友達や知人など少ないにこしたことはない。そのかわり、ほんとうに信頼できる友を持つこと

人間関係は、あくまで一対一。それが鉄則である

自分を省み、恥を知り、自分に恥じない生き方をする中から、誇りが生まれる。それがその人の存在を作っていく。そして、冒すことの出来ない品になる。いつもいつも外へばかり目が向いていると、誇りも恥も生まれては来ない

喝采に孤独はつきものである。孤独に耐えてすっくと立つ姿が、人々の喝采を受けるのである

大きな決断をする前に人に相談するな

期待は自分にするべきだと、私は常々いっている。自分に期待してうまくいかなくても、結果は自分に返ってくるだけ。次へ生かすことが出来る。他人(家族も含めて他の人)に期待したら、うまくいかない結果はその人のせいであって、後に残るのは不満と愚痴だけである。他人に期待するひまがあったら、自分に期待するべきである

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世の中には、孤独を楽しめる人と、やたら群れたがる人がいますが、本書は、明らかに前者のために書かれています。

特に40代以降、誰にも縛られずに自分らしく生きたい、という人には、本書は向いています。

孤独であっても強く生きるためのヒント。

ぜひ、読んでみてください。

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『極上の孤独』下重暁子・著 幻冬舎

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◆目次◆

第一章 なぜ私は孤独を好むのか
第二章 極上の孤独を味わう
第三章 中年からの孤独をどう過ごすか
第四章 孤独と品性は切り離せない
第五章 孤独の中で自分を知る

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