【佐々木俊尚氏、100歳時代のヒントを語る】
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リンダ・グラットンが書いた『ライフ・シフト』は、部数以上のインパクトを社会にもたらしました。
※参考:『ライフ・シフト』
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なぜなら、人生100年時代になると、生き方の正解が大きく変わってしまうからです。
子作り・子育てが20歳から50歳だとして、30年。
パートナーシップが20歳から80歳だとして60年。
仕事が20歳から80歳だとしてやはり60年。
友情は、長い場合で70年でも80年でも続く。
勉強に関しては、学び直しが増えて、10年ちょっとだったのが20年以上に。
分母を100とした場合、相対的な重要度が変わって行くのです。
今日は、そんな時代の生き方のヒントになる本を見つけました。
ご紹介する一冊は、毎日新聞社を経て独立し、ジャーナリスト、ベストセラー作家になった、佐々木俊尚さんによる新刊。
多拠点生活を経て、現代人のライフスタイルに新たな提案をし続ける著者が、今回も興味深い持論を展開しています。
著者が本書で述べているのは、「共」の空間の大切さ。
該当する部分をちょっと引用してみると、こんな感じです。
<社会には公、共、私という3つの空間があると言われます。「公」は政府や自治体で、「私」は家族。日本ではその間の「共」の空間がなかなか育ちませんでした>
本書でいう「弱いつながり」とは、まさにこの「共」の空間のこと。
どうすれば、個人がこの「共」の空間を広げていけるか、どうやって人間関係を豊かにし、セーフティネットを広げていけるか。
特に長寿化する社会にあって、この考え方は大事だと思われます。
さっそく、見て行きましょう。
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固定的な生き方は人間関係を狭める
まずは社会活動から始めてみる
社会が劇的に変化する時代、若い人との交流はとても大切
強いつながりにしてしまうと同調圧力が生まれ、相手から過度な期待を背負わされたり要求が過剰になったりするようになり、持続しにくくなります
共通の友人が少ない方が夫婦は長続きする
どこでスタートした人間関係が、最終的な収入になるかなどわかりません
まれびとになれれば、どこにいようと必要とされる人であり続ける
現在40歳の人の年金支給は、おそらく70歳ぐらいからになるでしょう。年金の専門家に30年後の支給額を尋ねたところ、国民年金はなんと月額3万円程度だそうです
現代人は逆に「長い老後」を覚悟しないといけません。短命であればいまを生きる覚悟が必要ですが、私たちは中高年以降のひたすら長い人生をすごしきる覚悟が必要なのです
転職可能年齢は上昇していく
人間関係から仕事を見つけていく
人と会うことで領域を広げる
到着するとそこは頂上の手前にあった峰で、本当の頂上はずっと先ということがよくあります。登山では「偽ピーク」と言います。人生は偽ピークの連続ではないでしょうか
「しなやかさ」という反脆弱性が重要
人生はプラスの結果を出そうとすると、どうしてもマイナスも増やさないといけなくなって浮き沈みが激しくなります
年収が増えると支出も増える
貯蓄で安心感を得るのは難しい
長くつきあえる若い友人を作る
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土井もニューヨーク─東京、山口─東京と二拠点生活をしていたので、多拠点にすることによって人間関係や生きる世界が広がるという著者の感覚は、よくわかります。
地方は生活コストも安いですし、上手く行けば、第二、第三の故郷を見つける、よいきっかけになると思います。
東京がローカル化、高齢化する時代、東京にだけしがみつくのは、もはやクールとは言えないと思います。
新しい時代の生き方のヒントとして、ぜひ読んでみてください。
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『広く弱くつながって生きる』佐々木俊尚・著 幻冬舎
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◆目次◆
第1章 大切なものは「弱いつながり」
第2章 「弱いつながり」を育てるノウハウ
第3章 「弱いつながり」を仕事に落としこむ
第4章 多拠点生活で再認識した、人との出会いの大切さ
第5章 ゴールなき人生を楽しむ
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