2017年6月25日

『女性市場攻略法』三菱総合研究所・編 vol.4722

【変わる女性市場に勝機あり】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532321441

本日紹介する一冊は、三菱総合研究所が、女性市場の最新動向をデータでまとめた、マーケター・経営者必読のマーケティングリサーチもの。

近年、専業主婦世帯が急速に減っており、共働きやシングルが増えた、という話はみなさん既にご存知だと思いますが、その消費に対する影響については、まだまだご存知ないかもしれません。

本書によると、今、車や一眼レフカメラ、ビール、ウコンエキスなどを好んで買っているのは女性であり、これまでの男性とはニーズも趣味嗜好もまったく異なります。

時代の新たなニーズを読み取るには、生のデータに触れるのが手っ取り早い方法。

本書では、三菱総合研究所が保有する2つの独自データ(生活者市場予測システム(mif)、マーケティング・リサーチ・オンライン・コミュニティーズ(MROC))をもとに、女性たちの消費に関する定量データと定性データを同時に示しています。

どんなことが書かれているのか、女性市場のどこにチャンスがあるのか、さっそく気になるところをチェックしてみましょう。

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男性は収入の約7割を消費する一方、女性は約9割を消費している

日本女性の4年制大学進学率は、1990年の15%に比べ、2014年は31ポイント増加し46%、初婚年齢は25.9歳から29.4歳に上がった。女性雇用者数は約600万人増え、女性管理職率は2%から8%まで上昇した

三菱総合研究所の推計だと、2015年20~50代の女性のうち、ワーキングシングル(結婚していない働く女性)は27%、DINKS(子どもを持たない共働き女性)は12%、ワーキングマザー(子どもを育てながら働く女性)は25%、専業主婦(働いていない女性)は21%

例えば、1971~74年生まれの団塊ジュニア女性。mifで2015年時点の彼女たち(41~44歳)の状況を見ると、21%が結婚をしないワーキングシングルであり、そのうち半数近くが非正規雇用である

この5年間でDINKS(正規)が時間的にも経済的にもゆとりが向上したことがわかる。逆に、ワーキングシングル(非正規)は、両方のゆとりが低下した

専業主婦が2020年に546万人と2015年より95万人減少する。一方、働く女性は増加傾向が続き、特にワーキングシングルは995万人(2015年から154万人増)に達する

ワーキングマザーのビール志向が高まっている

ひとり飲みを行う割合が増加傾向

2011年には10%だった女性のスマートフォン保有率(「現在保有している」割合)は、15年には56%に達している。特に追い上げが激しいのがワーキングマザーであり、50ポイント以上伸びている

動画をダウンロードしている人は、今後学びたい分野として「英語・外国語」を選択する人が多く、中でもワーキングシングルとDINKSにその傾向が顕著

マイカー保有率の伸びが顕著なのは、実は女性、しかもクルマ離れが指摘されている20~30代の若年層

ワーキングマザー(正規)は週7日クルマを利用する割合が42%

一眼レフカメラは育児用品になりつつある

女性全体で化粧品への支出額が減少している

「香水」の年間購入金額は、「0円」が77%と、2011年と比較して6ポイント増加

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ちょうど先日、うちのインターンが「働く女性向けの新しいビジネスをエリエスで手掛けてみたい」と言ってきましたが、そんな意識で読んでいたら、ビジネスアイデアがボンボン浮かんできました。

本書のデータをきっかけに、ビジネスプランを練り上げたら、きっと面白いビジネスが創出できるはずです。

こんなデータが税抜き1800円で買えるのは、まったくもって激安。

ぜひ、チェックしてみてください。

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『女性市場攻略法』三菱総合研究所・編 日本経済新聞出版社

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◆目次◆

序章 “年齢”だけで女性市場を読み解く時代は終わった
第1章 成長──“オトコ”市場を女性が拡大
第2章 錯覚──“従来”の女性市場が縮小を始めた
第3章 変質──女性市場の“主役”が変わった
第4章 予兆──女性市場の“新たな需要”が見えてきた
終章 “3つの大転換”が市場の未来を変える

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