2017年5月31日

『自分が信じていることを疑う勇気』長谷川雅彬・著 vol.4697

【「思い込み」を疑う技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4877713700

学生時代、「知性とは疑うこと」と教えられましたが、人生を切り拓いてくれたのは、いつも『疑う勇気』だったと思っています。

先日ご紹介した、『勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語』には、ウォーレン・バフェットの教訓が載っていて、「外なるスコアカード」(他人の承認や評価)ではなく「内なるスコアカード」(自分自身を認めること)で判断することの重要性を説いていましたが、本日ご紹介する一冊は、自分が信じていることさえ疑う勇気を持て、と勧めています。

※参考:『勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775971999/

われわれは、どんなことを信じていて、どうしてそれは正しくないのか。何がわれわれの可能性を邪魔しているのか。

本書は、まさにわれわれに新たな可能性を拓いてくれる自己啓発書です。

「経験」を疑う
「クリエイティビティ」を疑う
「二者択一」を疑う
「お金」を疑う
「言葉」を疑う
「神様」を疑う
「アイデンティティ」を疑う

ページをめくる度に、視野が広がった感じがします。

さっそく、いくつかご紹介しましょう。

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自分が心から望んでいないことに対して創造的になることはできない

完璧な予測などできないと分かっていても、人間は成功するかを「経験」から占いたくなる

私たちは「知っていることしか知らない」ということを再認識しなければなりません

多くの人がお金を稼ぐ方法をお金持ちや成功者から学ぼうとします。しかし、石炭や石油と違い、お金が枯渇することはあり得ません。お金は人間が勝手に作り出したコンセプト(概念)だからです。お金は必死に獲得したり、溜め込んだりする必要はありません。ただ必要に応じて、必要な量を調達する方法を「認識」できるようになれば良いのです

クリエイティビティで大事なのは、「新しいか否か」ではなく、「何を実現したいか」

二者択一はそれ以外の可能性を切り捨ててしまう考え方

世の中には、「守らなければならない」と思い込まされているルールが多くあります

「こうあるべきだ」という思いから距離を置き、すべてをフィードバック関係だと捉えると世界が一変します。フィードバック関係とは「自分が何かをすると何かしらの反応が返ってくること」。自分の考え方や言動を変えると、違った反応が返ってきますから、望む結果を得るには、自分が他者に働きかける方法を変えれば良いと理解できます

“Think inside the box”では、構成要素のうち、最も重要な要素を取り除いて、同じものを再構築します。(中略)あえて最も重要だと思うことを取り除くことで、新しい視点を取り入れるのが、このアプローチです

「常識を外れる恐怖」を取り除くには「好かれる」「嫌われる」という価値観から抜け出す必要がある

自分の役割を一つに絞る必要はない。役割は自分の目的によって足したり変えたりしよう

嫌われ者の味方になることは、ニッチなジャンルで有利な立場を手に入れる有力な方法となる

「確率を上げやすいニッチなエリアはアイディアの実現確率を上げる」

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著者は、かつて大和証券キャピタルマーケッツ(現・大和証券)で投資ストラテジストとして勤務し、イスラエルのソフトウェア会社のチーフエバンジェリストも務めていた方。

現在は海外での日本文化の普及にも務めているらしいですが、本書では達観した視点から、人生を切り拓く「見方」を教えています。

じつに興味深く読めました。

ぜひチェックしてみてください。

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『自分が信じていることを疑う勇気』長谷川雅彬・著 きこ書房

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◆目次◆

第1章 扉を見つける
第2章 扉の前に立つ
第3章 ドアノブに手をかける
第4章 扉は開く

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