【どうなる?2017年の日本経済】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492045910
みなさんは、情報収集の「究極の方法」をご存知でしょうか?
それは、情報収集/発信をしている人間に直接聞くこと。あるいは、その人間の近くにいて、その情報の意図を知る関係者に詳しく聞くことです。
そういう意味で、今、最強の読み方ガイドは、おそらく本日ご紹介する一冊。
元外務省主任分析官の佐藤優氏と、元NHK記者の池上彰氏のタッグによる、『僕らが毎日やっている最強の読み方』です。
池上彰さんの読み方については、以前ご紹介した『情報を活かす力』にも記述がありましたが、今回はそれに加え、佐藤優氏の読み方ノウハウと、池上彰氏の新聞裏話が面白い。
※参考:『情報を活かす力』
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569830676/
世界レベルの教養を身につけるのに、どの媒体をどう活用したら良いか、実名入り、本音ベースで語ったところが読み応えあります。
充実しているのは、前半の新聞の読み方の部分と、情報サイトの紹介部分、特別付録となっている<「人から情報を得る」7つの極意>など。
雑誌は本人たちが重視していないのもあってか、中味が薄かったような気がします。
データが充実しているので買った方が良い本ですが、いつものように、ポイントをチェックしてみましょう。
———————————————–
「新聞は電子版のほうが速く読める」ことに気づいたんです。さらに、読んで気になった記事は「エバーノート」や「ドロップボックス」などクラウド上のデータ保存サービスに保管しています。電子版に限らず、紙で読んで気になったものは何でもスキャンしてデータで保管しているんですが、これがとても便利で(佐藤氏)
世の中で起きていることを「知る」には新聞がベースになり、世の中で起きていることを「理解する」には書籍がベース(佐藤氏)
「読売新聞」や「産経新聞」だけを読んでいる読者には、「反原発デモ」という出来事そのものが存在しなかったことになります。知らなければ当然、そのことについて考えることもできません(池上氏)
人物写真でも、どんな表情か、誰と一緒に写っている写真なのか、それだけでもかなりのイメージ操作が可能です(池上氏)
安倍政権以降の大きな変化として、ヨーロッパに関するニュースが全国紙全体から減っています(佐藤氏)
海外のニュースは新聞に限らず、日本のメディア全体から減っていますね。日本人の精神が内向きになっていることの裏返しだと思います(佐藤氏)
テレビでも国際ニュースはどんどん減っています。理由は視聴率がとれないからです(池上氏)
ロシアも日本も北方領土問題について機微に触れる情報は、あえて『北海道新聞』に流す(佐藤氏)
地方紙に目を通すもうひとつのメリットは、通信社のニュースをカバーできることです。日本の全国紙には、通信社の記事をほとんど扱わないという奇妙な習慣がある(佐藤氏)
『フォーリン・アフェアーズ・リポート』はあまり知られていませんが、アメリカの立場や外交政策について知るには格好の媒体です。アメリカ外交がわかれば、国際情勢の8割がわかります(佐藤氏)
「きちんと記事を読んでから保存する」という基本中の基本ができていない人も意外と多い(池上氏)
よくすすめているのが講談社の『人類の知的遺産』シリーズ
擬古文の訓練をしておくと、戦前の資料も難なく読める(佐藤氏)
———————————————–
新聞、雑誌、単行本、ウェブサイトなど、すべての情報源について2人のオススメが書かれており、貴重な情報源です。
直接ビジネスに役立つ類の本ではありませんが、情報をインプットする際の基礎知識として、知っておいて損はないと思います。
毎日ダラダラネットサーフィンをしていて、もっと効率的な情報収集法を学びたい、という方にはうってつけの一冊です。
ぜひ読んでみてください。
———————————————–
『僕らが毎日やっている最強の読み方』池上彰、佐藤優・著 東洋経済新報社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492045910/
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01N6EGMF9/
<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2jvDAYW
———————————————–
◆目次◆
序 章 僕らが毎日やっている「読み方」を公開
第1章 僕らの新聞の読み方
──どの新聞を、どう読むか。全国紙から地方紙まで
第2章 僕らの雑誌の読み方
──週刊誌、月刊誌からビジネス誌、専門誌まで
第3章 僕らのネットの使い方
──上級者のメディアをどう使いこなすか
第4章 僕らの書籍の読み方
──速読、多読から難解な本、入門書の読み方まで
第5章 僕らの教科書・学習参考書の使い方
──基礎知識をいっきに強化する
【特別付録1】「人から情報を得る」7つの極意
【特別付録2】本書に登場する「新聞」「雑誌」「ネット」「書籍」「映画・ドラマ」リスト
【特別付録3】池上×佐藤式 70+7の極意を一挙公開!
この書評に関連度が高い書評
この書籍に関するTwitterでのコメント
同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)
お知らせはまだありません。