【実務家ならではの良書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448416227X
以前、モーニングスター代表の朝倉智也氏が書いた、『一生モノのファイナンス入門』を紹介した際、「いま最もおいしいキャリアとは?」という視点で、ファイナンスを学ぶことの重要性をお伝えしました。
※参考:『一生モノのファイナンス入門』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478068356/
リターンの大きい報酬構造、人材不足による構造的な高給、企業の未来を担うやりがいあるポジション、M&Aの全盛…。
事実、今、日本で最も高給取りの企業は、M&A系の会社です。
(日本M&Aセンター、GCAサヴィアンなど)
とはいえ、ファイナンスを学ぶには難しい数式を理解しないといけない…。
ゆえに、まだまだファイナンスの知識はビジネスパーソンに広まっていません。
そこで本日ご紹介したいのが、難しい数式なしでファイナンスの基礎、考え方、実務で行われていることを学べる、注目の一冊。
『ビジネスの世界で戦うのならファイナンスから始めなさい。』は、15歳で起業し、インターネット事業を売却した後、M&Aの仕事を始めた著者による、注目のファイナンス入門書です。
いわく、<いま、企業には、ファイナンスをビジネスで使いこなせる人材が圧倒的に不足しています>。
そして、<これから企業が勝ち続けるためにはM&Aを必ず経営戦略に取り入れなければならない>。
この絶好のチャンスをモノにするべく、ぜひ読んでおきたい一冊。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう!
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「ファイナンス」を熟知し、その知識を駆使して事業を成長させていける力量が事業家としての力
ファイナンスとは「物の値段」を考えること
意思決定をするにあたって、GoなのかNot Goなのかは誰もアドバイスしてくれない
M&Aのメリットを一言で表せば、それは「ポジショニング」に尽きます
◆有価証券報告書を印刷する宝印刷
その参入障壁は、中小企業の印刷会社が参入するにはコストが大き過ぎ、大手印刷会社からすると参入しても市場規模が小さすぎるという、「絶妙なポジション」をとっている
企業は優位なポジションを手にするために、新規分野への進出や新業態の開発をすごいスピードで考えていかなければならなくなってきたわけですが、それには新たなコストやリスクが伴います。そのため、企業はM&Aを考えるようになっていくのです
例えば、ケーキを買うことを想定してみましょう。私だったら、一緒にお店に来た友人にお金を借りて買うかもしれません。これをファイナンス用語だと「デットで調達する」と言います
少し機転の利く方なら、友人にこんな提案をするかもしれません。「500円のケーキを買いたいのだが、自分は300円しかないから残りの200円出してくれ。買ったケーキは3対2で分けよう」これは、ファイナンス用語では「エクイティで調達する」と言います
デットで調達して利息を払う場合と、エクイティで調達してリターン(この場合ですとケーキ)を差し出す場合だと、エクイティで調達する方が高くつくし、手元に残るケーキもエクイティで調達した方が少なくなります
LBOによるM&Aが頻繁に行われる理由は、ノンリコースローンを利用することができるから
事業会社にとって、ファンドや商社はM&Aや資金調達を行う上でのパートナーとして無視できない存在
IRとは、ずばり、投資家との対話を通して資本コストを下げるために行うもの
リアルオプションがなぜファイナンスの最先端なのかというと、不確実性が高いことをむしろチャンスととらえ、アップサイドのリスクをとりに行くことができるから
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ソフトバンクや日本電産、ゴールドマン・サックス、コメダ珈琲店などの興味深い事例も多数登場し、ファイナンスの手法を使ってどう儲けるのか、取引の実際はどうなのか、書い手/売り手双方の視点が示されているのが魅力的です。
著者自身が15歳で起業し、インターネット事業を売却してからM&Aの仕事をしているので、経営者目線がバッチリ入っていてよく理解できました。
「経理屋」を卒業して経営の中枢に関わっていきたい方、経営者、金融関係者に、とくにおすすめしたい内容です。
ぜひチェックしてみてください。
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『ビジネスの世界で戦うのならファイナンスから始めなさい。』
正田圭・著 CCCメディアハウス
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448416227X/
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01N7GBKXQ/
<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2iPfR6T
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◆目次◆
はじめに 武器としてのファイナンス
PART1 ファイナンスとは何か
第1章 事業家はなぜ巨額報酬を受け取るのか
第2章 ファイナンスに関するよくある勘違い
第3章 ファイナンスには教科書がない?
PART2 ファイナンスの最前線
第4章 企業は勝ち続けなければならない存在である
第5章 M&Aとは何か
第6章 M&A、儲けのカラクリ
第7章 企業を再生するファイナンス
第8章 世界最大の投資銀行ゴールドマン・サックス
第9章 得体の知れないファンドの正体
第10章 成長を飛躍させるベンチャーファイナンス
PART3 これからの未来をどう作るか
第11章 不確実性が高いからこそファイナンスの世界にはチャンスがある
第12章 最先端のファイナンス思考法
終わりに ファイナンスは意思決定の技術である
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