【人を動かす言葉の秘密】
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ビジネスパーソンは、すべからく「名言」を学ぶべきだと思っているのですが、その理由は「言葉に力が生まれ、影響力が高まるから」です。
なかでも土井が秀逸だと思うのは、ナポレオンが語ったと言われる、「指導者とは、希望を売る商人である」という言葉。
本質を突きつつ、実用的でもあるという点で、他に類のない名言だと思います。
ナポレオンに限らず、古今東西のリーダーたちが「一言」を武器に世界を治めてきたのは間違いのない事実。
ビジネスに関して言えば、どんなに素晴らしい商品・サービス・スキルを持っていても、それを伝える力がなければ、結局活用されることはない。
だからこそ、ビジネスパーソンは「一言の力」を身につける必要があるのです。
本日ご紹介する一冊は、この「一言の力=一言力」が身につく、実用的な一冊。
著者は、コピーライターであり、これまでにも数多くの著書を持つ、川上徹也さん。
コピーライティングの手法を企業ブランディングに持ち込んだ人物ですが、本書には、そんな著者が考える一言力を身につける秘訣が書かれています。
章ごとに一言力を構成する要素がまとめられており、「要約力」「断言力」「発問力」「短答力」「命名力」「比喩力」「旗印力」などといった名前がついています。
「一言力」で対立候補を打ち負かしたレーガン大統領、巧みなアドバイスで日本一を勝ち取った野村監督など、エピソードも豊富で、読み応えのある内容です。
「一言力」を磨く、気になる内容。さっそくチェックしてみましょう。
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「一言」で表現するということは、本当に大切なことしか言わないということです。無駄をそぎ落とした「一言」にすることで、「物事の本質」が浮かび上がります
「わかってほしいのは、私がこの選挙で年齢問題を争点に取り上げるつもりはないということです。したがって対立候補(モンデール)の若さや経験不足を争点にして取り上げようとは考えていません」(テレビ討論会で、司会者に高齢であることの懸念を示されたレーガンが語ったセリフ)
なぜヤフートピックスは、13字なのでしょう? 人間が一度に知覚できる文字数は限られています。京都大学大学院下田宏教授の研究によると、目を動かさずに一度に知覚できる範囲は9~13字
他業種のあるヒット商品の要素を、とことん抽象化して要約し、今度はそれを自分の業種で具体化すると、新たなアイデアが生まれる可能性が高まります
バートンは、「イエス・キリストは優秀な広告マンでコピーライターだった」と主張します。そしてイエスが使ったテクニックのひとつが、「情報を圧縮して断言する」だと語っています。確かに聖書を読むといろいろなイエスの断言が載っています。
「汝の敵を愛せ」
「人はパンのみにて生くるにあらず」
「求めよさらばあたえられん」
「心の貧しい人々は幸いである」
「相手のピッチャーの勝負球はカーブだからそれを狙え」というのは、100%正しくないかもしれない(中略)しかしそれが的中すれば、とても役立つアドバイスになる
◆冒頭でツカむための、断言・言い切りの手法
・圧縮して言い切る 例)「男の顔は履歴書である」
・予言して言い切る
・脅して言い切る
・常識の逆を言い切る 例)「バカとブスこそ、東大へ行け!」
◆「お厚いのがお好き?」の企画を通した小山薫堂の企画書の一行
「君はキルケゴールも読んだことがないのか?」
◆麻生太郎が国連総会で演説した際、通訳の機械が不調でスピーチをやり直すことになった時のジョーク
「It is not Japanese machinery, you know?」
(これ、日本製の機械じゃないからだろ?)
◆ジョブズが語った、アップルストアが一等地にある理由
「地価がずっと高くなってしまうけど、その価値はある。お店に来るのに20分もの時間を使う必要がなくなるからだ。20歩歩くだけでいい」
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一言をとっさに思いつくためのヒントや、ネーミングのヒントなども書かれており、この内容で800円はおいしいと思いました。
コピーライティングの手法ではありますが、ビジネスに応用できるよう、工夫して書かれています。
ぜひチェックしてみてください。
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『一言力』川上徹也・著 幻冬舎
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◆目次◆
第一章 要約力
第二章 断言力
第三章 発問力
第四章 短答力
第五章 命名力
第六章 比喩力
第七章 旗印力
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