【うなります。】
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先日、永岡書店さんに行く途中のセブン-イレブンで、田中角栄関連書、それもセブンのオリジナル商品を見つけました。
『田中角栄名語録』。
当然、いくつか田中角栄関連本は読んでいますが、今の自分に最も刺さる内容がまとめられていたのがこの本です。
出版の世界は、ある程度率直な物言いが期待されている世界ですが、本当に人を束ねていこうと思うなら、それではいけない。
本気で謙虚に学ばせていただこうと思ってパラパラめくったら、すごい言葉がバンバン飛び込んできました。
「最大の気配りとは、相手に対して全力で向き合うことだ」
「人はカネの世話になることが何よりつらい。そこが分かってこそ一人前」
「名前はフルネームで覚えておくことだ。相手の信頼感が変わってくる」
「リーダーの最後の判断は、「公六分・私四分の精神」でやれ」
そして、極めつけは、この言葉。
「世の中は白と黒ばかりではない。敵と味方ばかりではない。その間にあるグレーゾーンが一番広い。そこを取り込めなくてどうする」
読んでいて、「ああ、自分はわかっていなかったな」と、大いに反省させられました。
田中角栄をトップに押し上げた思想の数々。さっそくその一部をご覧いただきましょう。
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最大の気配りとは、相手に対して全力で向き合うことだ。真の信頼関係はここでこそ生まれる。
処分から数日後、大出のもとに、田中からこう直々の電話が入った。
「キミのような男を処分せざるを得なかったのは、誠に心苦しかった。どうだ、私の知ってる会社に入ってくれんか」。大出がこれを断わると、次に田中は言った。「分かった。会社についてはあきらめるが、私のところに来てくれんか」と。なんと、郵政大臣秘書官として来ないかと誘ったのである
相手に喜んでもらうなら徹底的にやれ。
中途半端な親切は生きない。
宴会がハネたあと、記者たちは料亭玄関口でお土産用の包みを渡された。ところが、どうしたものか一人につき二つずつくれる。記者が不思議そうな顔をしていると、玄関口に送りに出た田中が言った。
「一つは奥さんに持って帰ってくれ」
人はカネの世話になることが何よりつらい。
そこが分かってこそ一人前。
演説、スピーチでの真の雄弁とは、ああ今日話を聞けてよかった、と思わせることだ。聞き手との「一体感」をどう醸すかがポイントになる。
「キミの親父さんはね、こういう男だったんだ」と。懐かしい父親の話を持ち出され、うれしくない人はいない
冠婚葬祭、重視したいのは結婚式より葬儀だ。結婚式で楽しく浮かれているのはあと回しにしておいてもいい。人の悲しいときにこそ、できるだけ心を配ってやって当然だ
名前はフルネームで覚えておくことだ。相手の信頼感が変わってくる。
「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋をつくる人」ということだ。
社会は下で支える人で成り立っている。
男が恥を忍んで頭を下げてきたら、できるだけのことはしてやるものだ。
リーダーの最後の判断は、「公六分・私四分の精神」でやれ
世の中は白と黒ばかりではない。敵と味方ばかりではない。その間にあるグレーゾーンが一番広い。そこを取り込めなくてどうする。真理は常に中間にありだ。
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最終章に用意された、「田中角栄と格闘した達人政治家14人の名言」
も読み応えがあり、大満足の名言集でした。
いや、さすがは日本を代表する大政治家。
人心掌握の極意として、また狭い人間社会を生き抜くための知恵と
して、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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『田中角栄名語録』小林吉弥・著 セブン&アイ出版
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◆目次◆
第一章 なぜ、人は動くか
第二章 人に好かれる極意
第三章 リーダーシップの磨き方
第四章 人はこうして育つ
第五章 田中角栄と格闘した達人政治家14人の名言
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