2016年9月21日

『一流の睡眠』裴英洙・著 vol.4445

【ビジネスマンのための睡眠術】
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今だから告白しますが、30代半ば、起業直後で猛烈に忙しかった頃の土井は、睡眠不足で肩が凝っては深夜マッサージ屋に行き、また睡眠不足で翌日マッサージ屋に行く、という悪循環を繰り返していました。

仕事による脳の疲れも、身体の疲れも、肩凝りや眼の疲れも、基本的には睡眠で治るにもかかわらず、です。

ビジネスパーソンはつい、コンディションが悪くてもパフォーマンスが良いことを自慢しがちですが、本当の一流は、常にコンディションを整え、一定のハイパフォーマンスを実現しているものです。

そこで本日ご紹介したいのが、安定したパフォーマンスを実現するためのコンディションメイキングの本。

著者は、MBAホルダーでかつコンサルタント、医師という異色の肩書きを持つ、裴英洙(Hai Eishu)さんです。

本書では、人口に膾炙した「90分サイクル神話」のウソを指摘し、ビジネスパーソンが限られた時間でも質の高い睡眠がとれる方法を指南しています。

なかでも、<「快眠戦略」のキモ>や、<徹夜のダメージを最小に抑える4つのステップ>は、忙しいビジネスパーソンには、良いアドバイスだと思います。

さっそく、全体からポイントをチェックして行きましょう。

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「快眠戦略」のキモ
1.「睡眠時間の確保」ではなく「熟睡習慣の獲得」を目指す
2.1日の始まりを「起床時」ではなく「就寝時」に切り替える
3.イレギュラーな事態でもパフォーマンスを落とさない「対処法」を身につける

◆重篤な患者の手術を「朝イチ」に組み込む2つの理由
その理由は、一刻を争う手術を優先する、という患者側の緊急度が1つ。そして、手術でベストパフォーマンスを出しやすい環境が朝である、という医師側の理由が1つです。午前中は体力が十分に残っており、脳の疲れもなく、アドレナリンが分泌されやすい時間帯

翌日のパフォーマンスを最大化するためには、就寝時間を「1日のスタート」とする

実は「何時間寝れば良い」という絶対的な尺度はありません

通常、夜にかけて睡眠圧は高まってきますが、いったん睡眠圧が下がる時間帯があるのです。それが19~21時です。この時間は「睡眠禁止帯」とも呼ばれており、人間が眠りにくい時間帯と言われています。翌朝早いからといって、21時前にベッドに入ってもなかなか眠れないのは、合理的な理由があるのです。この19~21時頃に軽い運動を行なって疲れをためておくと、睡眠圧が高まり、ぐっすり眠れます

糖尿病や高血圧、うつ病などにかかる確率は、7~8時間前後の睡眠をとっている人が最も少ない

「90分サイクル神話」にダマされるな
実はこのサイクルにも個人差があります。1サイクルが80分の人もいれば、110分の人もいます

人間は自分自身に強い関心を持っています。朝一番に自分の姿を目にすると、肌のツヤや髪型、目の腫れなどに注目します。一度何かに関心を持つと、脳の動きが活発になり、眠気はだんだんと消え始めます

月曜の睡眠を犠牲にすれば、水曜の朝が絶好調になる

◆徹夜のダメージを最小に抑える4つのステップ
1.徹夜を決めた瞬間に翌日の予定を変更し、午前中を単純作業に充てる
2.徹夜中に15~20分程度の仮眠をとる
3.翌日、午前中の単純作業を終えたら、昼休みに仮眠をとる
4.できる限り早めに仕事を終え、その夜は十分な睡眠をとる

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大体、既知の内容が多かったのですが、<就寝時間を「1日のスタート」とする>という考え方は勉強になりました。

睡眠について、一度きちんと勉強したい方はぜひ読んでおくことをおすすめします。

要チェックの一冊です。

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『一流の睡眠』裴英洙・著 ダイヤモンド社

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◆目次◆

序 章 一流のハードワーカーはどう眠っているのか?
第1章 ビジネスパーソンのための睡眠の「新常識」
第2章 目覚めた瞬間に快眠戦略は始まっている
第3章 午後2時~4時の「魔の時間帯」を制する
第4章 翌日のパフォーマンスを最大化する夜の習慣
第5章 世界一の快眠を手に入れる「睡眠自己分析」
第6章 眠りの質をさらに上げる最新ナレッジ

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