2016年8月16日

『サイコパスに学ぶ成功法則』 ケヴィン・ダットン、アンディ・マクナブ・著 vol.4409

【サイコパスに学ぶ?】
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業界が業界だけに、有能な人と仕事をすることが多いのですが、ほとんどの方は、精神的に「普通ではない」方だと思っています。

市場がパニックになっている時に冷静でいられるトレーダー、家庭では理不尽極まりない作家(『強父論』によると、阿川弘之さんもそうだったようですね)、毀誉褒貶の激しい経営者…。

※参考:『強父論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163904913/

やはり、成功する人は普通の人ではないのです。

本日ご紹介する一冊は、こうしたいわゆる「サイコパス」的な人たちから成功法則を学んじゃおうという、一風変わった自己啓発書。

「サイコパス」を自称する、イギリスの軍人であり、小説家のアンディ・マクナブ氏と、オックスフォード大学実験心理学部の主任研究員、ケヴィン・ダットン氏が、どうすればわれわれが「内なるサ
イコパス」を手なずけて成功できるか、意思決定やコミュニケーションの点から処方箋を示しています。

つい失敗を恐れてしまう、周りの意見に振り回されてしまう、断りたいのに断れない、という方は、読めば人生が変わること、請け合いです。

さっそく、気になる内容を見て行きましょう。

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そう、私は考えない。悩みらしい悩みを持ったことなんて一度もない。悩みのほうが私を怖がって寄りつかないのだろう。こんなことを言うのは、私はなぜ自分が成功したのか、その最大の理由をよくわかっているからである。それは、私がサイコパスだからだ

◆サイコパスの特性
1.冷酷 2.恐怖心の欠如 3.衝動性 4.自信
5.高い集中力 6.重圧下での冷静さ 7.精神的な強さ
8.魅力 9.カリスマ性 10.共感度の低さ 11.良心の欠如

医学界の場合、才能と人格の組み合わせによっては、生と死を分けることになりかねない。たとえば、外科医として成功するための能力、つまり手先がとても器用で、技術もあり、専門家としてのノウハウを備えているとしよう。しかしもし、患者に感情移入せずに冷静に手術できる能力がないとしたら、どうなるだろう。これではうまく執刀(カットイット)することも、外科医として成功(カットイット)することもできない

「私が難しい手術にスリルを感じないといったら、嘘になるでしょう。手術は血のスポーツです」(著者が話を聞いた脳神経外科医)

まずはばあさんを車でなぎ倒し、救急車に来てもらって悲惨な状況から救う。次に運命の相手から電話番号を手に入れる。そして旧友を車に乗せてビールを飲みに行く。これが完璧な投資銀行家の特性である。つまり、冷酷で、合理的で、昔よくしてくれた旧友にも忠実ということだ

成功は才能と、その才能を最大限に生かす適切な人格という、二つの要素の副産物である。どちらか片方だけではうまくいかない

研究では、失敗してひどい目にあったときより成功の報酬を与えられたときのほうが、サイコパスは速く学習する

先延ばしをする人は、扁桃体が絶対的な力を持っているため、目の前に挑戦しなければならないことがあってもくじけてしまい、長期的な利益を追求することなく短期的な快楽を選ぶ傾向が強い

敗北を回避するより金を儲けろ

有史以前の祖先の時代から、私たちの社会では常にリスクを冒す人が必要とされてきた。冷酷で魅力的で、カリスマ性があり、不正を働く人――そして、感情に流されない人が常に必要とされているのだ。それは以下のような人である。
・好かれようとしない人
・所属しようとしない人
・承認や賛同を必要としない人
・多数派の規範に異を唱えることを恐れない人

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本書の「サイコパス」の定義に当てはまるなら、きっと読者は偉大な何かを成し遂げる人なのだと思います。

該当するなら、自分を飼いならす方法を本書で学ぶ、該当しないなら、サイコパスのいいとこ取りができないか、検討してみるといいでしょう。

ちなみにサイコパスとは関係ないですが、メールを何時に送れば効果的かを、ジャンル別に説いた部分は、ここだけでも「買い」だと思います。

ぜひ読んでみてください。

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『サイコパスに学ぶ成功法則』
ケヴィン・ダットン、アンディ・マクナブ・著 竹書房

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◆目次◆

序章 成功を手に入れる方法――それはサイコパスになること
第一章 成功へ扉を開くための実践マニュアル
第二章 いいヤツ、悪いヤツ、サイコパス
第三章 よきサイコパスになるための宣言
第四章 実行あるのみ――やるべき事に着手する、実践的なヒント
第五章 ここぞというときに、やり遂げる
第六章 自分に正直になり、“自信”という土台を築く
第七章 説得はロケット工学のようには難しくない
第八章 怒りを抑える――それは、あなたの問題ではなく、相手の問題だ!
第九章 いまを生きる
第十章 心のスイッチをオフにして動く――考えるのはそのあとでいい

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