【女子高生が上場企業経営者の父から学んだこと】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478068119
何かコメントすれば炎上、本を書けば一つ星カスタマーレビューのオンパレード、そしてサービスのパクリ疑惑でまた炎上…。
本日は、最近ちまたを騒がせている女子高生社長、椎木里佳さんの炎上本をあえてご紹介します。(土井は著者とはまったく面識がありません)
著者は、中学校3年生(15歳)で株式会社AMFを創業し、女子中高生マーケティング集団「JCJK調査隊」の企画運営や、スマホ向けアプリ開発などの事業展開をする人物。
本書は、上場企業の代表取締役を務める著者の父と著者との対談形式の起業本です(父はディー・エル・イー代表の椎木隆太氏)。
セーラー服姿の表紙や、奇をてらった打ち出し方、対談のテイストの軽さに嫌悪感を示す方もいらっしゃると思いますが、起業本としては、なかなかためになる本だと思います。
かつてジェフ・ベゾスが言っていたことですが、「Idea is easy.」。
考えるだけなら誰でもできるし、批判するだけなら誰でもできる。
そこに気づくことが起業の出発点だと、本書でも述べています。
<基本的に、仕事も全部そうだけど、「人が考えつかないようなことを考えつく」って、すごく、大事でしょ? でも、「考えついても実行しない人」ってすごく多いの。実行しなければまったく大したことないんだよ(パパ)>
日本は世界的に見ても起業率が低い国ですが、だからこそ、本書を読んで、少しでも多くの若い方が起業に挑戦するようになって欲しい。
本書に書かれている起業のポイント、いくつか見て行きましょう。
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15歳になったら会社つくれる(里佳)
基本的に、仕事も全部そうだけど、「人が考えつかないようなことを考えつく」って、すごく、大事でしょ? でも、「考えついても実行しない人」ってすごく多いの。実行しなければまったく大したことないんだよ(パパ)
魅力的な人、強い人って、立派な「年輪」があるんだ。木の「年輪」って、暑い日があって寒い日があるからできるでしょ? だからあえて苦労をしたり、失敗したりという経験がすごく強い人を作る。起業というのはそういう意味でもいい経験になると思う(パパ)
人を笑わせたり喜ばせることが、成功するビジネスの原点(里佳のまなび)
「人生の答え」はググッても出てこない
「感謝、謙虚、全力」を忘れるな
こういう時代は特に、時と状況によって自由自在に形を変えられるくらい柔軟なビジネスモデルがいい(パパ)
「考え中」っていうビジネスモデルだから!
誰も考えたことがない、やったことのないことに辿り着きたいなら、逆に自分の考えを人にめっちゃ言うべきだと思う(パパ)
人から応援されるには「ストーリー」が大切なんだ。たとえば「経済産業省のエリートのポジションを捨ててまでやりたいことがあって起業した」とかね(パパ)
「恵まれた環境にいるな」って思ってる人ほど、リスクを取って行動を起こすべきだと思うんだよね(里佳)
下請けをしていては「起業家」とは言えない
大企業が攻めにくい「小さめのブルーオーシャン」を狙おう!(里佳のまなび)
ネットによって、ものすごくエンパワーされた人と、むしろ機械の発展によってすぐ聞くとか、まったく考えないって人が出てきている(パパ)
株式公開をオススメする理由=だまされてくれた人に恩返しできる
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心構えや、ビジネスモデル、ストーリーの重要性、狙うべきマーケットなど、示唆に富む内容で、改めて戦略を考え直すきっかけとなりました。
欲を言えば、各トピックについて、もう少し掘り下げて欲しかった…。
とはいえ、起業のきっかけを作るには、良い本だと思います。
世間の評価に惑わされず、わが道を進みたい方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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『女子高生社長、経営を学ぶ』椎木里佳、椎木隆太・著 ダイヤモンド社http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478068119
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◆目次◆
1時間目 まず一歩を踏み出す勇気 行動力と経営マインドを学ぶ
2時間目 自分の強みを見つけよう
セルフブランディングとストーリーの大切さを学ぶ
3時間目 パパ、自分の会社をクビになる
ビジネスに付きものの逆境とリスクを学ぶ
4時間目 最強のビジネスモデルってなんだろう?
大資本に負けないビジネスモデルを学ぶ
5時間目 これからの働き方を考えよう
ネット時代のチームマネジメントと人間関係を学ぶ
6時間目 上場するとどんないいことがあるの?
資本政策と株式公開を学ぶ
付録 里佳の経営ノート
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