2016年1月13日

『仕事のエッセンス』西きょうじ・著 vol.4194

【自由になれる働き方とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4620322423

「就職か、起業か」「金融かコンサルか」「A社かB社か」で悩む人は多いと思いますが、仕事をする際、まず考えなければならないことは、損得やカッコ良さの前に「仕事の意義」だと思います。

そもそもなぜ仕事が存在するのか、その仕事はなぜ必要なのか、なぜ自分が取り組むべきなのか…。

就職・転職の前に考えるべきことは、山ほどあるはずですが、残念ながらマニュアル書には、この手のことは書かれていません。

今年の就職活動は例年より遅めに始まるらしいですが、その前にやっておきたいのが、この「仕事の意義を考える」という作業。

これなしに就職活動が始まり、あれよあれよという間に結果が出てしまったら、合格/不合格以前に、納得の行く結果にはつながりません。

これは、現在就職している方も同じです。

人生には限りがあるのだから、待遇以上に大事なことがあるはずですが、多くの方は、待遇や損得の奴隷になってしまうのです。

そんな不幸な働き方を避けるためにも、ぜひ読んでいただきたいのが、本日ご紹介する『仕事のエッセンス』。

東進ハイスクール英語講師で、数多くの著書を持つ西きょうじ氏が、「働き方の未来」を論じた一冊です。

なぜ人間が働くようになったのかという原点に始まり、どうすれば未来の現実に則した働き方ができるのか、興味深い視点が示されています。

さっそく、内容のエッセンスをチェックして行きましょう。

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「群れ」で子育てをする。それは、群れ(あるいは種)の存続には不可欠な要素だったわけです。自分の子どもではない子どもを育てる共同作業、私はここに「働く」ことの原点があると思うのです

「富と名声を得たいという願望を持つ若者は、自己受容や、家族や友人、そしてコミュニティ意識に願望が向けられている若者に比べて、うつ状態になりやすく自尊心も低い」と指摘している心理学者もいます

「何をしたいか」を再優先すると、希望の企業に就職できてもその分野に配属されなければどうしようもなくなってしまいます。また、企業の側自体も経営の多角化というよりは、中心業務自体の変更を行うこともありうる時代となっています

賃金を得るためと割り切ってはみても、自分の会社が行っていることが自分の理念、意図に反することである場合にはストレスを抱え込むことになりますし、その企業で働くことが自分の価値観を裏切ることになってしまいかねません

これはパソコンで絵を描くことを趣味にしていた理容師の女性の話です。1セット120円のものが50万セット売れてLINEが4000万円、制作者が2000万円という収益を手にしたということです

一流とはされていない大学を卒業時に就活に失敗して(内定ゼロ)アルバイトとしてホストをしていた若者がホストで稼いだお金でフィリピンに英語留学、TOEIC350点というひどい状態から600点くらいにまで引き上げてからインドネシアで就職活動をすると、準大手の日系の商社を含めて3社から内定が出た

好きなことを楽しそうに無心にやっている人が増えるというだけでも、社会にとって有益です。幸福な人がいると周りも幸福を感じるようになるという波及効果があるからです

自分が正しいと信じることに関わる行動をする場合、ボランティアで働くほうが報酬を与えられて働く場合よりも成果をあげる、という行動経済学の検証もあります

現在問題となっているのは、個人が孤立してしまいがちな社会です。そういう社会では、自分の利益を独占することが認められる代わりに、自分のリスクもすべて自己責任になります。前者は人間が本来持っている利他本能にそむき、後者は恐怖心を生みます

仕事とは自分と社会を持続的に接続するものであり、積極的に選択できるものです。仕事から「はたらく」喜びを得られるようになると、「はたらく」ことで自他ともに幸福感を与えられます。そうして、自分が安心して生活できるコミュニティを形成し維持することにつながる手段となりうる

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人間の不幸やストレスは、自分が持つ思想と現実が折り合わないことから起こるものですが、本書はそんな悲劇を防ぐために、「これから」の働き方の現実を論じています。

大失業時代、変化の時代、ロボット活用の新時代に、どうすればわれわれは幸せに働くことができるのか。最新の選択肢とともに示されています。

これはぜひ、読んでおきたい一冊です。

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『仕事のエッセンス』西きょうじ・著 毎日新聞出版

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4620322423

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◆目次◆

第1章 「働く」とはどういうことなのか
第2章 見たくない現実を見る
第3章 就職・転職にどう向き合うか
第4章 多様なワークデザインに向けて
第5章 再び「仕事」のエッセンス

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