【ASEAN注目の企業グループは？】
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最近、ELIES MEDIA HOUSEの隣で店舗工事が進められています。

もともと駐車場だった土地ですが、工事が入ったため、駐車スペースが大幅削減され、連日「満車」の表示が続いています。

商売には、単純な原理があると思っています。

それは、「お客様の需要を満たすこと」。

もっと言うと、「まだ満たされていない需要を満たすこと」です。

この状態は、人口増加に伴い需要が急速に増えている時、あるいは発展途上でまだまだサービスが出揃っていない時に起こるのですが、当然ながら先進国よりはアジアなどの新興国にチャンスがあります。

本日ご紹介する一冊は、そんなアジアの注目企業を取り上げ、徹底解説した、企業データブック。

インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、香港などの国別の有力企業グループのデータと、業界ごとの勢力図が載っています。

それぞれの企業グループのルーツと創業者、傘下の企業、ジャンルごとのシェアなどが載っており、じつに興味深いデータ集です。

さらに、投資の役に立つよう、今後の変化予測やビジネスチャンスにも触れられており、投資家ならぜひ一読しておきたい内容です。

また、日本企業との提携状況も書かれているので、教養として知っておくと役立つでしょう。

正直、買って読んでもらった方が早いのですが、なかから気になった記述をピックアップしておきましょう。

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◆ハルトノファミリー（フォーブス第１位・純資産額２兆204億円）
ジャルム・ＢＣＡグループ
大手たばこメーカー・ジャルムと、国内屈指のメガバンクＢＣＡを核にする財閥
世界的たばこメーカーから見て、ジャルムは垂涎の買収ターゲット

◆アンソニー・サリム（フォーブス第３位・純資産額7225億円）
サリムグループ
スハルトと二人三脚で作り上げたアジア最大のコングロマリット
食品部門においては、パームプランテーション、精油、砂糖、製粉、パスタ・麺、菓子と、川上から川下まで網羅した強力なサプライチェーンを築いている。中核企業はインドフードで、即席麺85％、スナック菓子60％、ベビーフード40％など、圧倒的なシェアを誇る。
即席麺のブランドであるインドミーは、世界で最も認知されている即席麺と言われる

◆ウィジャヤ・ファミリー（フォーブス第４位・純資産額7102億円）
シナルマスグループ
シナルマスグループの最大のビジネスは、アジア・パルプ＆ペーパーによる紙パルプの製造である。製紙ではインドネシア市場の70％を握るなど、世界最大級の製紙会社である（中略）イオンモールは2013年3月に、シナルマス・ランドと合弁会社を設立し、インドネシアにイオンモールを建設すると発表した

◆ベンジャミン・セティアワン（フォーブス第７位・純資産額4286億円）
カルベ・ファーマ
一代でアジア最大の製薬会社を立ち上げたタイクーン
インドネシア政府は、健康保険のカバー率を、現在の50％から、2019年までに100％に引き上げるという目標を掲げている。これが予定通り施行されることになれば、インドネシアの医薬品市場は単純計算でも２倍に拡大することになり、同社に大きなフォローの風

◆ダニン・チェンワノン（フォーブス第１位・純資産額１兆7633億円）
ＣＰグループ
伊藤忠と対等提携したタイ最大級のコングロマリット
コンビニではセブン-イレブンを約8300店展開する

◆ロバート・クオック（フォーブス第１位・純資産額１兆3837億円）
クオックグループ
マレーシア国内の80％、グローバルでも10％の砂糖の取扱いのシェアを握り、ロバートは「マレーシアのシュガーキング」との異名を取った（中略）アグリビジネス以外には、ホテル・不動産事業で多角化している。ホテルは有名なシャングリラブランドを保有

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興味深い企業グループの解説、日本と提携して展開するビジネスの概要などが書かれており、投資家、経営者には欠かせない情報源です。

アジア出張が多い方も、教養として読んでおけば商談が盛り上がること、うけあいです。

また、巻末に「要注目の業界マップ」と称して、コンビニや飲料、自動車、銀行、航空、通信など各業界の勢力図がデータとともに示されており、こちらも便利です。

ぜひ読んでみてください。

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『ASEAN企業地図』桂木麻也・著　翔泳社
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◆目次◆

巻頭特集
第１章　インドネシア
第２章　タイ
第３章　フィリピン
第４章　マレーシア
第５章　シンガポール
第６章　香港
第７章　要注目の業界マップ
特別対談　ASEAN進出に必須の「情報力」と「交渉力」
巻末付録　フォーブスランキング