2015年9月20日

『面接で泣いていた落ちこぼれ就活生が半年でテレビの女子アナに内定した理由』 霜田明寛・著 vol.4079

【「自己PR」の極意】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/482225108X

人生を生き抜くためのスキルは数多くありますが、とりわけ重要なのは、「自己PR」でしょう。

控えめな日本人が嫌うトピックですが、グローバルビジネスで勝つには必須のスキルですし、日本にいても、就職活動や採用面接、昇進試験など、さまざまな場面で必要になるスキルです。

本日ご紹介する一冊は、この「自己PR」の極意を、就活アドバイザーの霜田明寛さんがまとめたもの。

著者は一時、ベストセラー作家の水野敬也さんの弟子だったことがあるらしく、本書にも水野敬也さんの推薦文が載っています。

薄い本ながらエピソード、ノウハウがびっしり詰まっており、じつに興味深く読むことができました。

この手法がどの企業にも通用する万能のものとは思いませんが、自己PRの基本テクニックとして知っておいて損はありません。

自己開示をする、自分の言葉で語る、感情に情景描写をプラスする、ストーリーに「ターニングポイント」を盛り込むなど、自己PR技術の詳細が披露されており、勉強になりました。

アナウンサー志望の学生にはもちろん有用ですが、一般のビジネスパーソンにとっても、有用なノウハウが紹介されています。

一部、エッセンスをご紹介しましょう。

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人生においては、どうしても自分の思いを伝えなければならない瞬間というのがあります

“他人”を演じようとする人は思いを伝えられない

「無理に明るく振る舞っても、お客さまは話を聞いてくれない。暗い性格なら、暗いままでいい。この人は正直だ、この人の言うことは信頼できる、と思ってもらえればいいんです」

自分の“弱み”にアピールポイントがある

「自分の変わっているところ」を10個以上書き出す

自分のなかの変わっているところを探すためには、「……なのに~だった」に着目するといいでしょう。たとえば、「野球部なのにトルストイを読んでいた」

「粘り強い」という言葉は使わずに、粘り強さが伝わるようなエピソードを語るほうが、ずっと説得力があります

自分がどんな人なのかを伝えるためには、数字に頼りすぎてはいけません。むしろ、自分だけが体験した「過程」と、そのときに感じた「感情」を、自分の言葉で語ったほうがいい

「社会に貢献する」ことは、とても大切なことです。でも実際に社会貢献するためには、「正しい話」ばかりしていてはだめです。それでは人の心は動かせません

そういえば今朝ふとベッドのなかで思い出したのですが、(中略)あらかじめ用意していたエピソードであっても、冒頭に「そういえば今朝……」とつけるだけで、できたてほやほやのフレッシュな話であるかのような印象を与えられます

控えめにアピールするなんて難しいと思うかもしれませんが、そのための“とっさのひと言”もあります。こんなフレーズを試してみてください。いち学生として思ったのですが、

面接で確実に相手に貢献する方法があります。それは、「足で情報を集める」ことです

感情を伝えるなら情景描写をプラス

ストーリーに「ターニングポイント」を盛り込む

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ちょっとあざといテクニックも書かれており、取り扱いに注意が必要ですが(わざとらしいと、悪印象になる)、うまく使えば有効な方法がたくさん紹介されています。

伝える技術を向上させるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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『面接で泣いていた落ちこぼれ就活生が半年でテレビの女子アナに内定した理由』霜田明寛・著 日経BP社
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◆目次◆

第1章 なぜ肝心なときに、肝心なことを伝えられないのか
第2章 「自分の言葉」を見つける
第3章 “弱み”をさらけ出す
第4章 会話の“命綱”を用意しておく
第5章 相手の心を動かす方法
第6章 “聞き上手”が就活を制す

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