【大公開。これがグローバル企業での成功基準】
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初めて海外留学をした時、申込み用紙に「qualification」という欄があり、「これは何だろう?」と困惑したことを覚えています。
研究社の『新英和中辞典』によると、「qualification」とは、(職などにつくための)資格、(職にふさわしい)能力、技術、知識のこと。
He has outstanding qualifications to be president.
「彼には社長になる抜群の資格(能力)がある」などと使うようです。
つまり、上司に「こいつはやれるな」と思わせる能力が「qualification」であり、逆にどんなに学歴が高くても、お免状を持っていても、「ちょっと不安」と思わせたら、転職も出世も見込めません。
本日ご紹介する一冊は、この「qualification」を軸に、グローバル企業で出世するルールを説いた、注目の一冊。
著者は、英語と日本語両方を駆使して年間1000人以上のグローバルリーダーを育成しているビジネストレーナー・池田哲平さん。
高卒裸一貫から外資系金融機関に勤め、横浜銀行シンガポール支店ではシンガポール人、マレーシア人、イギリス人、オーストラリア人の混成チームを率いてトレーダーを務めた人物です。
本書では、普段、グローバル企業の人事から人材育成を依頼されており、「グローバル企業が欲しい人材」の条件を知り尽くしている著者が、グローバル企業で「出世するルール」を解説しています。
読んでみると、日本企業とグローバル企業では評価されるポイントがまったく違うということがよくわかります。
たとえば、日本企業では煙たがられる「起業経験」や「不採算事業の後始末」。これはグローバル企業ではプラス要素であり、評価されるポイントです。
また、大きな声で話すことや、肩より上のジェスチャーを心掛けることなど、日本人が恥ずかしくてなかなかやれないことも、評価の対象となるようです。
逆に、評価にマイナスのポイントもあります。
酒の席でのマナーや身だしなみ、持ち物、スーツの着こなし方など、日本人ビジネスパーソンがついついやってしまいがちな間違いについて、細かく書いています。
さっそく、細かいところを見て行きましょう。
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表立っては言われませんが、とくに外資系企業は従業員を「労働者」と「知的労働者」に分けて考えています。前者はルールに従って働く社員。後者はそのルールを作る人です。新しい評価基準で評価される人材にならないと、ルールを作る側にはまわれません。いい大学を出ていようが、TOEICのスコアが高かろうが、そこそこの給料で一生現場で働き続け、業績が悪くなったらリストラ候補になる、という運命が待ち受けているのです
LinkedInを使えば、その人のスキル、仕事ぶり、顧客や人脈、考え方、まわりからの評判が手に取るようにわかる
◆グローバル企業の採用担当者が採用の決め手としていること
「コミュニケーション」
「クリティカル・シンキング」
「ジョブ・エクスペリエンス」
失敗してもいい。起業家マインドがあなたを世界に近づける
組織に所属しながら起業家マインドを育むには、「社内の新規プロジェクトに参加する」「自分で新規プロジェクトを立ち上げる」という2つの方法がおすすめ
「インド人を黙らせるのと、日本人にしゃべらせること。これができたら一流である」
海外のエグゼクティブはよく、「ルール・オブ・スリー」という言葉を口にします。これは、会議中不特定多数の人に意見を求められたときや、プロジェクトの立ち上げ時に自己紹介をするとき、「3人以内に挙手をせよ」という意味です
クオリフィケーションを上げるには、どのような英語を学べばいいのでしょうか。それはRP(Received Pronunciation)です。和訳すると「容認英語」となります。イギリスの国営放送BBCで話され、発音の基準になっている英語です
欧米の有力企業の9割近くがタバコ(喫煙)に関する社内ルールを持っている(中略)さらに、そのうちトップ500企業の2割弱が、タバコに関する規則を破った場合「解雇」も辞さないと回答しています
欧米では、男性にワインを注ぐ女性は娼婦の場合だけ
乾杯のときにグラスをぶつけてはいけない
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国内MBAやTOEIC、フィリピン英語を真っ向から否定しているため、賛否両論ありそうですが、欧米人の率直な評価を知る、という意味では、興味深い一冊です。
グローバル企業にお勤めの方はもちろん、これから採用試験を考える方、野心的な気持ちをお持ちの方には、おすすめの内容です。
ぜひ読んでみてください。
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『クオリフィケーション思考』池田哲平・著 かんき出版
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◆目次◆
Prologue あなたはすでに、世界との競争にさらされている
序 章 クオリフィケーションとは何か?
第1章 働く姿勢・心がまえを変えてクオリフィケーションを高める
第2章 コミュニケーションを変えてクオリフィケーションを高める
第3章 見た目・立ち振る舞いを変えてクオリフィケーションを高める
第4章 人脈の築き方を変えてクオリフィケーションを高める
Epilogue 行動することこそが、あなたの未来を変える
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