【修羅場を闘う『ケンカの流儀』とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121505263
人生、それなりに長く生きていれば、修羅場のひとつやふたつは経験するもの。
人間関係や仕事上でのミス、病気、人によっては逮捕されるなど…。
まあ、みんな何かしらやらかしているものです(笑)。
本日ご紹介する一冊は、そんな修羅場の乗り越え方を、自身逮捕歴を持ち、追い込まれた経験のある佐藤優氏が指南。
生徒に自殺された夏目漱石、公職選挙法違反容疑で逮捕された池田大作、ピンチをチャンスに変えたプーチン大統領、修羅場について考察していたヘーゲルなど、「修羅場の達人」たちの事例が登場し、興味深い読み物に仕上がっています。
もちろん、修羅場に陥ってからの考え方も説かれていますが、それ以前に修羅場にならないよう、どうすればいいかのヒントもあり、良い処世訓となっています。
・ケンカにならないためにどうするか
・ケンカで勝つにはどうするか
・最悪、修羅場に陥ったらどうするか
長い人生で、知っておいて損はないノウハウだと思います。
さっそく、内容を見て行きましょう。
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仕事に関する秘密については、必要最小限のことだけ知るようにする
自分の話したことを正確に覚えておけ
こちらにとって重要なのは、相手から秘密情報を取って、それをこちらが行う工作に利用することだ。相手が「こいつと飲むと、情報を引き出される危険がある」という危機感を持つようになると、貴重な情報源を失うことになる
派閥に加われば、一定の確率で負けることが必ずある。そういうときは、猫型に徹して、とりあえず会社(役所)に居座って、虎視眈々と逆転の機会を狙うというのが正しいアプローチ
世間と屏風は曲げねば立たぬ
猫でも人間でも、他者を自分の思いどおりに動かすことは至難の業である。相手が従っていても、腹の中で恨みを蓄積していて、機会を見て反撃してくるかもしれない。部下の心情がデリケートであることを理解し、強圧的姿勢を取らない人が最終的に出世し、世間からも尊敬される
組織では疎んぜられても、能力のある改革者には、必ずチャンスが訪れる
能力のある者は、その力を他者のために使うべきだ。具体的には、他者の中にある肯定的要素を引き出す手助けをしてやるべきだ。そうすれば、組織が強くなる
人間の弱さが作り出してしまう悪からわれわれは逃れることができない。悪は必ず憎しみを生む。悪を突き放して理解する知力と意思力を身につけた人は憎しみから離れることができ、自由になる
修羅場を生き抜くために大事なことは、自分に課せられた正しい命題を見誤らないことである
世界には、イランのように約束を破ることを躊躇せず、平気で嘘をつく国家がある。短期的な利益からこういう国家と取り引きをすると、後で大きな負債を負うことになる
情熱をもって何かに取り組む人は、必ず権力闘争に巻き込まれる。そして、闘争に敗れる。ただし、この人が情熱をもって取り組んでいた内容自体は残り、別の人の手によって展開される。これが「理性の策略」なのである
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追い込まれた時にどう出るかが、リーダーにとってはじつに大事。
失脚するか、再浮上するかは、その対応が決めるからです。
いざという時に使える『ケンカの流儀』、ぜひチェックしてみてください。
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『ケンカの流儀』佐藤優・著 中央公論新社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121505263
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◆目次◆
I 修羅場脱出、僕の方法
1章 逮捕されるまで悔い改めなかった僕の「やりすぎ」
2章 あえて修羅場を作って自分を追い込め
II 日常にひそむ修羅場
3章 漱石の「猫」に学ぶつまらぬ世間の渡り方(『吾輩は猫である』)
4章 硬直化した組織を変えるには?(『かもめのジョナサン 完全版』)
5章 憎しみの乗り越え方(『八日目の蝉』)
III 非日常の修羅場
6章 創価学会の強さのルーツ(池田大作)
7章 池上彰氏に学ぶマスコミ業界の叱り方(池上彰)
8章 「イスラム国」 暴挙の果ての三つのシナリオ
9章 ピンチをチャンスに変えたロシア大統領(ウラジーミル・プーチン)
10章 ロシア流ケンカとイスラエル流ケンカ──核をめぐって
IV 修羅場の達人に学ぶ
11章 試練には意味があると信じられる強さ(ヨブ)
12章 失脚しても絶望するな(ヘーゲル)
対談 相手の 「拍子抜け」 を誘って切り抜けろ!(中瀬ゆかり)
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