2014年10月7日

『偉人はかく教える』寺松輝彦・著 vol.3731

【偉人たちのリーダーシップ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800910471

本日の一冊は、3万人の経営幹部を育てたという著者が、古今東西の偉人のエピソードを引きながら、リーダーシップを論じた一冊。

ナポレオンやカーネギー、織田信長、上杉鷹山、カエサル、本田宗一郎、パットン将軍など、戦争や経営で名を上げた偉人のリーダーシップの秘密や、感動のエピソードが収められており、実用的かつ読み物としても楽しめる内容です。

引退の際、油まみれの若い社員の手をぎゅっと握りしめた本田宗一郎の話、有名な熱海会談での松下幸之助の謝罪スピーチ、規律を守るため、若い女性をからかっていた男の首をはねた信長の逸話…。

リーダーの地位にある人間が、周囲をどう治めていくか、原理原則と実践が学べる、そんな読み物です。

ノウハウ部分は、部下をマネジメントする上で、勉強になりました。

いくつかポイントを挙げておきましょう。

<口先だけで綺麗ごとを言い、おいしい話をしても行動が伴わない。いざとなると逃げ出し、人を見捨てるリーダーに人はついていくだろうか。人格的に尊敬できない人に、心から付き従うことはない>

<戦いに勝つには家臣の数をふやすことである。能力ある武将を中途採用する。領地や収入を一人占めせず、そこからさいて新規採用の家臣に与えることだ>

<武事にはげんでいても、恩賞として与える所領がないとみなが知れば、勇気も忠義心も浅くなる(『信長公記』)>

著名なリーダーが部下を治めるために何をしていたのか、コンパクトに学べる一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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口先だけで綺麗ごとを言い、おいしい話をしても行動が伴わない。いざとなると逃げ出し、人を見捨てるリーダーに人はついていくだろうか。人格的に尊敬できない人に、心から付き従うことはない

世の冷たい視線に耐えること、正義派の薄っぺらな非難に負けないこと、打たれても撥ね返すだけの精神力を持つこと、まずは肝のすわった自分創りをしよう

男の嫉妬は、部下の能力や業績に対するものだ。この嫉妬は自分を小さくし、活動する世界をせばめ孤立させる。有能な人材が離れていく

戦いに勝つには家臣の数をふやすことである。能力ある武将を中途採用する。領地や収入を一人占めせず、そこからさいて新規採用の家臣に与えることだ

武事にはげんでいても、恩賞として与える所領がないとみなが知れば、勇気も忠義心も浅くなる(『信長公記』)

昭和四十八(一九七三)年に、彼は本田技研工業の社長を、副社長の藤沢武夫とともに退任した。「従業員一人ひとりにお礼を言いたい」と言って、国内だけではなく海外まで行脚した。手が、油で汚れている若い社員もいた。「その油まみれの手がいいんだよ。おれは油の匂いが好きなんだ」こう言って、ぎゅっとその手を握った

パットン将軍は、寒空の下で兵が居並んでいるとき、決して自分だけがコートを着て兵の前に姿を見せたりはしなかった。将官たちにも、暖かそうな服装をしないように注意した

◆カリスマ性を持つ優れたトップに、共通するポイント
1.不可能を可能にした実績を持つ
2.希望を人々に与える
3.人の善なる部分を認める
4.自分の持てるものを分かち合う
5.人生を前向きに楽しむ

規律を破るには、いつもそれなりの理由がある。それを認めていては集団の規律は守れない

これまで安易に仕え、自分の利害ばかり気にする連中よりも、敵対していた人びとから、君主ははるかに大きな利益を受ける(マキャヴェリ)

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『偉人はかく教える』寺松輝彦・著 致知出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800910471

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◆目次◆

第一章 人格のなかにリーダーシップがある
第二章 有能な人々を糾合する
第三章 リーダーシップは、決断と行動に現れる
第四章 姿と形と振る舞いの神秘力
第五章 集団の規律を確立する
第六章 人間味で相手の心を引き寄せる 

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