【会社の「ムダ」を考える】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860637240
<経営資源は「本当に必要なところ」に集中すべき>
これは、会社経営をしている人なら当たり前のことですが、実際にうまくできている会社というのは、そうありません。
おそらくそれは、お題のなかの「本当に必要なところ」という言葉にあるわけで、実際にこれを見極めるのは、容易ではないからです。
本日ご紹介する一冊は、ISOコンサルタントの山口智朗氏が、会社に存在するあらゆる「ムダ」を指摘したビジネス書。
日本経営品質賞を2度受賞している、株式会社武蔵野の小山昇社長をして、「わが社にもまだムダがあった」と言わしめる内容で、確かに良い気づきになります。
本書によると、ムダの多い社長には5つの共通点があるそうで、それぞれ、以下のようになっています。
◆ムダの多い社長の5つの共通点
1.見栄を張りたがる
2.厚めの書類をつくりたがる
3.内製化しないと気が済まない
4.変化を嫌う
5.固定観念に縛られている
著者によると、<目先の出費を抑えるために、本業がストレスにさらされるのは、本末転倒もいいところ>。やはりムダというのは、本業と関係ないところに潜んでいそうです。
具体的には、こんなポイントが指摘されていました。
・パソコンは速い方がいい
・社長が交通費を精算するのはムダ
また、アウトソーシングに関しても、アウトソースすべきか否かの基準が明確に示されており、特に以下の2点は要チェック。
・「本業とは関係がないのに、手間がかかる仕事」は外注がベスト
・自社のコアバリューはアウトソーシングしてはいけない
会社に潜伏している「ムダ」を指摘し、行動を改めるよう促す内容。
著者のサービスの宣伝や、ベストセラー書の装丁の模倣が余計ですが、経営者・マネジャーは、要チェックの一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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優秀なセールスパーソンにISOの担当者を兼務させるくらいなら、ISOの運用はアウトソーシングして、本業に専念させたほうが得策
ISOやPマークの取得は、その会社の本業ではないですし、直接的な利益を生み出すものでもありません。多くの人員や時間を割くのは、ムダだと考えることができます
会社が大きくなればなるほど、「担当者任せ」の仕事は増えていきます。しかし、「社長の意思」が見えない仕事が、会社の中にあってはならない
◆ムダの多い社長の5つの共通点
1.見栄を張りたがる
2.厚めの書類をつくりたがる
3.内製化しないと気が済まない
4.変化を嫌う
5.固定観念に縛られている
交通費の精算にいたっては、領収書のないものは、すべて自腹と決めています。「何日に何のルートを使ったか」などを思い出して、経理に伝えることすら、ムダだと考えているからです
「本業とは関係がないのに、手間がかかる仕事」は外注がベスト
自社のコアバリューはアウトソーシングしてはいけない
重い、遅いパソコン相手に過ごすムダな時間こそ、私はもったいないと思います。目先の出費を抑えるために、本業がストレスにさらされるのは、本末転倒もいいところです
「まだ使えるものを捨てるのは、もったいない」という考えは、日本人にとってひとつの美徳かもしれませんが、ビジネスにおいては一概にそうとは言い切れません。未来の利益を最大化することを優先すべきです
ビジネスでは「迷う、選ぶ、判断する」時間こそがムダ
会社には、さまざまな「数字」がありますが、私は、社員と共有する数字は、「ひとつに絞っていい」と思います
「社員同士で遠慮するムダ」をなくす
「繰り返し言わないムダ」をなくす
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『会社はムダが9割』山口智朗・著 あさ出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860637240
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◆目次◆
第1章 社長、このムダに気づいていますか?
第2章 ムダをなくす(1)本業に専念できるしくみをつくる
第3章 ムダをなくす(2)経営計画をつくりPDCAをまわす
第4章 ムダをなくす(3)社員のモチベーションを上げる
第5章 ムダをなくす(4)元気な会社をつくる
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