【20代、30代に読ませたいお金の本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837925499
本日の一冊は、創業後わずか8年で東証一部上場を果たした、リンクアンドモチベーションの代表取締役会長、小笹芳央さんが、まさかの「お金」について語った一冊。
著者の専門から言えば、当然人事やマネジメント、キャリアについて語るところでしょうが、そこにあえて「お金」というテーマをもってきたところが面白い。
ご存じの方も多いと思いますが、小笹家は、弟の公也氏もリフォーム会社の経営で大成功しており、ひょっとしたら、もともと「人事」という狭いテーマで括るより、ビジネスマン・起業家として語った方が良い方なのかもしれません。
というのは、一見邪道にも見える本書が、じつに「面白かった」から。
本書を読めば、なぜお金に縁遠い人が半永久的に縁遠いのか、なぜ一時は成功した人がお金を失ってしまうのか、その本質がわかります。
・お金は「信頼があるところ」に集まる
・お金は「未来があるところ」に集まる
というお金の性質にはじまり、お金に見放される人の特徴、お金に見放されることにつながる5つのバイアスなど、じつに痛快な持論が展開されていて、最後まで楽しく読むことができました。
◆お金に見放される人の特徴 ※一部紹介
・「お金なんて」と斜に構える
・時間感覚が緩い
・「独り占め」しようとする
・保身のために嘘をつく
・他者を心底から信頼しない
・「やりきる前」にあきらめる
・「安全第一」でチャレンジしない
・「小遣い制」が敷かれている
◆お金に見放されることにつながる、代表的な「五つのバイアス」
・損失回避バイアス
・現状維持バイアス
・近視眼バイアス
・参照点バイアス
・同調性バイアス
具体的行動について述べられているので、読めば今すぐ行動を改めることができるはず。
ぜひチェックしていただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「自分株式会社」が成長すると――しがらみだと思っていたものが、自分にとってかけがえのない財産にも転じるのです。ある人が貴重な情報をもってきてくれたり、誰かが会いたい人との仲介役を務めてくれたり、やりたいことをやるための心強いサポート役になってくれたり、といったことが起きてきます
お金は「信頼があるところ」に集まる
信頼はどこから生じるのか。約束したことをきちんと守る。「約束と実行」といってもいいと思いますが、そこに信頼が生まれます。仕事なら、約束した受注内容と期限を守る。人間関係では、約束したことを違えない、裏切らない、言い訳しない、といったことが、信頼をつくっていきます
お金は「未来があるところ」に集まる
「君はいつも確実に返してくれるから、利息は一%でいい」
というのは信頼が高い証拠。こうして信頼がある人は低金利で借りることができます
◆お金の4つのサイクル:「稼ぐ」「遣う」「貯める」「殖やす」
信頼や期待を集めること、それが稼ぐということ
「遣う」ということは、支持を表明することです。消費者や投資家として、商品やサービスに対する自分の考え方を世に問うという、コミュニケーションの一種なのです
「貯める」というのは、ちょっと哲学的にいい換えると、今を犠牲にすることです。「今、これが欲しい、買いたい」という欲求を満たすことを我慢して、未来に先延ばしにする
「殖やす」というのは、覚悟をもってなにかに賭けることです
◆お金に見放されることにつながる、代表的な「五つのバイアス」
・損失回避バイアス
・現状維持バイアス
・近視眼バイアス
・参照点バイアス
・同調性バイアス
「あんたらな、人間の値打ちっちゅうもんは、お金の払い際で決まるんやで」
「モノ」より「コト」へ遣いなさい
どうせ飲みに行くなら、立場が上の人、尊敬できる人、自分を引き上げてくれる人を巻き込んだほうがいい
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『お金の話にきれいごとはいらない』小笹芳央・著 三笠書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837925499
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◆目次◆
1.自分を「株式会社」のように経営する。すると、お金で大事なことは全部わかる
2.「お金の習性」を知っている人のところに、お金は集まってくる
3.だから、こんな人はお金に見放される!
4.伸びる会社なら、当たり前にやっている戦略を活かす
「稼ぐ」「遣う」「貯める」「殖やす」知恵
5.これからずっと“人生の資金”に不自由しないための
「8つのチェックポイント」
実践編 お金で満足する人生を送るための「10の決まりごと」
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