【脳内麻薬をマネジメントに活かす?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983351
少々古い話ですが、みなさんは、小泉純一郎元総理大臣のこのセリフを覚えておいででしょうか。
<痛みに耐えてよく頑張った!感動した!>
じつは、本日のテーマである「脳内麻薬」的に解釈すると、この表現は、じつに優れた表現のようなのです。
本日の一冊『脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体』によると、この表現を「Iメッセージ」と言います。Iメッセージは、Youが主体の表現よりも、相手の感情に訴える力があるのだそうです。
さっそく著者の解説を読んでみましょう。
<「(あなたは)素晴らしいね」「(あなたは)頑張ったね」という言い方は主語があなた(You)であるメッセージで、Youメッセージと呼ばれます。これは冷静な言い方ですが感情のこもらない、ある意味で上から目線の言い方だともいえます。「(私は)あなたのすごさには毎回驚かされる」「(私は)あなたの作品に感動して涙が出そうになった」なら、これは主語がわたし(I)であるIメッセージです。IメッセージのほうがYouメッセージよりも「あなたの価値を認めていますよ」という気持ちが十分に伝わり、社会的報酬としての価値も高い>
どうでしょう? やはりリーダーとなる人は、相手がどうすれば気持ち良くなれるか、よく考えていると言えないでしょうか?
本日ご紹介する一冊は、私たち人間の「気持ちよさ」を徹底研究し、その原因となっている脳内麻薬(ドーパミン)について解説した一冊。
正しく知ることで、セルフマネジメントや部下のマネジメントがぐっと楽になりそうな予感のする一冊です。
著者によると、ドーパミンが分泌し、人間が快楽を感じるのは、以下のケース。
◆ドーパミンが分泌される時
・楽しいことをしているとき
・目的を達成したとき
・他人に褒められたとき
・新しい行動を始めようとするとき
・意欲的な、やる気が出た状態になっているとき
・好奇心が働いているとき
・恋愛感情やときめきを感じているとき
・セックスで興奮しているとき
・美味しいものを食べているとき
これを見ると、あらゆるケースで人間が快楽を感じることがよくわかります。
うまく使えば、成果を出せる。度が過ぎると、依存症になってしまう。ドーパミンを正しく知り、自分をより良い方向へ導くために、ぜひおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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空腹な状態にしても、ラットは食べ物に目もくれずレバーを押しました。喉が渇いていても、近くに発情期の異性のラットがいても、レバーを押し続けました。脳内の快感は、食欲や性欲といったもっとも基本的な生理的欲求より強かったのです。それどころか、レバーに近づくと肢に電気ショックという「罰」を与えるようなしくみを作ってもラットはそれを無視し、子供を産んだばかりの母親のラットは赤ん坊を放置してまで、レバーを押し続けました
◆ドーパミン過剰になると
(1)興奮状態になり、時には攻撃的になる
(2)アルコールやタバコの依存症や過食など、ある種の行動がや
められなくなる
(3)幻覚を見たり、妄想を抱いたりする(統合失調症)
◆ドーパミンが不足すると
(1)意欲や興味、好奇心などが減退し、無気力な状態になる
(2)パーキンソン病
脳は脂肪細胞から分泌されるレプチンの濃度を知り、高すぎれば食事の量を減らして代謝を上げ、低すぎれば食事の量を増やして代謝を下げるという方法で、体重をコントロールしている
恋愛とセックスでのドーパミンの放出そのものには、本質的な差はないのです。しかし、脳のほかの部分では、恋人の顔写真を見せたときに、単に性的な画像を見せたときには起こらない反応が生じました。まず、脳の中で判断能力を担っている部分と、社会性を司っている部分(前頭連合野)の活動が低下したのです。これは言うなれば、恋人の顔を見るときには客観的・社会的な判断は飛んでしまう、ということを示しています
ミュンヒハウゼン症候群
嘘、または大げさな病状を吹聴して、周囲の関心や同情という社会的報酬を得ようとする症例です。この病気にかかる人は、子供のときに手術を受け、周囲の同情や賞賛という社会的報酬を得た経験のある人に多いといわれています
「(あなたは)素晴らしいね」「(あなたは)頑張ったね」という言い方は主語があなた(You)であるメッセージで、Youメッセージと呼ばれます。これは冷静な言い方ですが感情のこもらない、ある意味で上から目線の言い方だともいえます。「(私は)あなたのすごさには毎回驚かされる」「(私は)あなたの作品に感動して涙が出そうになった」なら、これは主語がわたし(I)であるIメッセージです。IメッセージのほうがYouメッセージよりも「あなたの価値を認めていますよ」という気持ちが十分に伝わり、社会的報酬としての価値も高い
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『脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体』中野信子・著 幻冬舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983351
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◆目次◆
第1章 快感の脳内回路
第2章 脳内麻薬と薬物依存
第3章 そのほかの依存症
過食、セックス、恋愛、ゲーム、ギャンブル
第4章 社会的報酬
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