【全米に感動の嵐を巻き起こしている、話題のノンフィクション】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212440
本日の一冊は、まったくもってビジネス書ではないのに、ビジネスパーソンのみなさんに、ぜひ読んでいただきたい一冊。
世界11カ国で刊行が決定し、全米に感動の嵐を巻き起こしている、話題のノンフィクションです。
最近、思うのですが、もしみなさんが良い学校に入れなかったら、選ぶ道はただ一つ。
「良い人に出会うこと」
同様のことを、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットも言っています。
「尊敬できる人のもとで働きなさい」
事実、バフェットは、ハーバード・ビジネス・スクールに入学を拒否されましたが、尊敬するベンジャミン・グレアムを追って、コロンビア大学ビジネススクールで学び、「世界一の投資家」の座を手に入れました。
「たった一人との出会いが、人生に奇跡をもたらす」
本日ご紹介する『見えない糸』は、まさにそんな物語です。
「USAトゥデイ」の広告営業として活躍するローラと、劣悪な環境で暮らし、物乞いをして生計を立てる少年モーリス。
そんな二人が友情を育み、次々と奇跡が起こる、感動のノンフィクションです。
最近は、ノウハウ書を読むのに疲れていましたが、その理由はおそらく、現在の日本企業に足りないのは、ノウハウではなく、夢やビジョンだから。
そしてその夢やビジョンを育むのは、情熱だからです。
情熱を巻き起こそうと思えば、必要な本も変わる。
そういう意味で、あえてビジネス書とは言えない本書をご紹介いたしました。
多くの場合、人は変われないけれど、ごく稀に変われることがある。
変わることができたローラとモーリスの人生には、きっと誰もが心から拍手を送りたくなるはず。
心なしか、訳者の関美和さんのあとがきにも、気持ちが入っていたように思います。
2人の人間が人生を変えた瞬間に立ち会うことで、きっとみなさんにも変わるためのエネルギーが湧いてくるはず。
これはぜひ、映画化していただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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男の子の名前はモーリス。彼は私の人生を変えた。なぜ私は立ち止まってモーリスのところに引き返したんだろう? いや、それよりも、どうしてはじめに彼を無視したのかを説明するほうが簡単だ。私のスケジュールになかったから。それだけだ。そう、私はスケジュールどおりに人生をおくる女だっただけど、人生には予定にないことが起きるものだ
その日彼のむかいに座っていながら、私がまったく気づかなかったことがある。スウェットパンツのポケットにナイフを忍ばせていたことだ
モーリスが幼いころ、いちばんの危険人物は彼に命を授けた男だった
ダーセラ(母)はモリス(父)の胸めがけてナイフを突き刺した。モリスが腕でかばったので、ナイフは腕に刺さった。身体をかばおうとするモリスをダーセラは何度もナイフで突き刺した
その日のあとになって、私はモーリスにランチをおごって何時間か一緒に過ごしたことで、自分がこれまでになく幸せな気分になっていることに気づいた。時間もお金もほとんどかからなかったのに。だから、逆に罪悪感を感じた
自分のことを思ってくれる人がいるのは、いないよりいい──忘れられ、無視され、存在を否定されるよりも、ずっといい
どう言ったらわかってもらえるだろうか。仕事に出ている間に父の中でなにかが変わるのだ。家に帰ってきたときには別人になっている
人は自分の知らない世界や、恐れのない世界に引き寄せられることがある。でも、前とまったく同じ世界に引き戻されてしまうこともあるのだ
でも、まだモーリスに話していないことがあった。知り合いの多くも知らないことだ。離婚歴があることを、私はモーリスに打ち明けていなかった
その小銭の入った古いプラスチックの特大ジョッキは、モーリスに貯金の意味を教えただけでなく、リスクと見返りについての大切な教訓にもなった。私はモーリスに先を見ることを教えたのだ
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『見えない糸』ローラ・シュロフ、アレックス・トレスニオゥスキ・著 海と月社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212440
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◆目次◆
プロローグ
1.物乞い
2.出会い
3.一度だけ、チャンスをください
4.誕生日プレゼント
5.切り刻まれたグローブ
6.友だちの約束
7.母の歌
8.悪い夢
9.茶色の紙袋
10.大きな食卓
11.大人になった日
12.はじめてのクリスマス
13.ほろ苦い奇跡
14.レシピが教えてくれること
15.新しい自転車
16.予想外のひとこと
17.暗い森
18.最後の試験
19.人生最高の贈り物
エピローグ モーリスより愛をこめて
謝辞
訳者あとがき
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