【部下を「考える人材」に変えるトヨタのやり方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806148903
本日の一冊は、18万部のベストセラー『トヨタの片づけ』の著者、OJTソリューションズが、トヨタの人材育成のエッセンスをまとめた一冊。
※参考:『トヨタの片づけ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806145483
「マネジメントの本なんて、飽きるほど読んだ」という方にも、シンプルかつ実践的なメソッドが紹介されているので、ぜひスルーせずに見ていただきたいと思います。
まず、のっけから感銘を受けたのは、以下の言葉。
「トヨタでは、一時の結果だけで判断するのではなく、長期的に社員の能力を育てていくのです」
出版のように、当たり外れのある仕事をしていると、「ヒットを出すにはどうすればいいか」「次はどうやってヒットを出そうか」と、「仕事」や「企画」に目が行きがちですが、そうではなく、「人間を育てれば、やがてヒットが生まれる」という考え方にシフトする。
そうすることで、社員の成長を長い目で見ることができる、というわけです。
また、人を責めるのではなく、しくみを責める、「答え」を教えるのではなく、「目的」を教える、「ラインが止まりました」より「ラインを止めました」を評価する。
こうすることで、自ずと前向きに「考える」部下が育ってくるというのです。
興味深かったのは、平等に機会を与えれば、その中から「できる人」が出てくる、という考え。
だからこそ、上司は一部のできる人に仕事を振ったり、自分で仕事をやってしまってはいけないということなのです。
長期的に人を育て、組織の競争力をつけるにはどうすればいいか。
200ページちょっとのコンパクトな一冊に、トヨタのノウハウがぎゅっと詰まっています。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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トヨタの元社長である豊田英二は、こんな言葉を残しています。
「人間がモノをつくるのだから、人をつくらねば仕事もはじまらない」
「よい品」は利益をつくり、「よい考」は人をつくる
中島がはじめた「3行提案制度」は、「問題」「改善策」「効果」という3つの項目について、A4用紙に1行ずつ書かせたことから名づけられましたが、その特徴は「1行ずつ書けばいい」という手軽さにありました
人を責めるな。しくみを責めろ
◆5大任務(トヨタの管理監督者が徹底すべき、仕事の基本)
1.安全(安全で働きやすい職場をつくる)
2.品質(不良をつくらない)
3.生産性(短い時間で必要数を納期どおりつくる)
4.原価(できるだけ安くつくる)
5.人材育成(優秀な人材を育成する)
「これがいいこと」「これが大切」ということを現場できっちりと教えることが、部下の成長につながる
平等に機会を与えれば、その中から「できる人」が出てきます。一部のできる人に仕事を振ったり、自分で仕事をやってしまっては、部下は育ちません。部下に機会を与えるのは、上司の役割なのです
問題解決における「問題」とは、「あるべき姿」と「現状」のギャップです
片づけによって現場を「視える化」する
2つ上のリーダーから直接教育を受けることで、リーダーにふさわしい視点やモノの見方を学ぶことができる
部下を困らせなさい
部下が本気で悩んでいたり、なんらかの気づきを得たタイミングで声をかけることが大事
「答え」を教えるな。「目的」を教えろ
「ラインが止まりました」より「ラインを止めました」を評価する
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『トヨタの育て方』OJTソリューションズ・著 中経出版
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◆目次◆
CHAPTER1 人が育つトヨタの考え方
CHAPTER2 思考力が育つトヨタの問題解決
CHAPTER3 やる気が育つトヨタの教え方
CHAPTER4 チームが育つトヨタのコミュニケーション
CHAPTER5 リーダーが育つトヨタの現場力
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