2013年8月8日

『ジャスト・スタート』レオナード・A・シュレシンジャー、チャールズ・F・キーファー、ポール・B・ブラウン・著 Vol.3306

【全米No1の起業家教育とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484131129

本日の一冊は、起業家教育において20年連続全米ナンバーワン、バブソン大学の元学長ほか2名がまとめた、起業家マインドの磨き方本です。

本書によると、われわれは学校に入る前から「予測」することを教え込まれ、不確実な状況でもつい、ムダな予測(プレディクション)をしてしまいがちです。

一方で、起業家と呼ばれる人たちは、目的を実現するため、以下のサイクルを成功するまで繰り返します。

1.行動する
2.学ぶ(自らの行動から)
3.学んだことを活かして、再び行動する

これだけだと、何とも単純な気がしますが、大丈夫。本書ではこの行動パターンに加え、「クリアクション」という概念を用いて、成功する起業家の秘密に迫ります。

※クリアクション=創造(クリエイション)+行動(アクション)

クリアクションには、全部で3つのプロセスがあり、それぞれ以下のようにまとめられています。

◆クリアクションのプロセス
1.欲求(自分のやりたいことを見つける)
2.できるだけ早く賢い一歩を踏み出す
・手近な手段ですばやく行動する
・許容損害の範囲内にとどめる
・協力者を増やす
3.踏み出した一歩から学んだことを活かす

本書を読むと、成功する起業家の思考方法やルール、行動パターンが浮き彫りになります。

内容の重複が多いのが難点ですが、それを除けば読みやすく、かつワクワクする読み物だと思います。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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創造のプロセスにおける2大要素は「欲しい」(欲求)と「持っていない」(現状)となる。クリエイターが両者の隔たりを縮めようと努力するとき、両者の隔たりが人々に緊張感をもたらし、行動と発明を促す力となる

成功した起業家は、必ずと言っていいほどリスク管理の基本原則を守る。すなわち、結果を予想できないことを行なう際には、
(1)得られる利益以上の金額を支払ったり賭けたりしない。
(2)失っても大きな影響のない金額を超えて支払ったり賭けたりしない

すばやく行動するための鍵は、どんなことにせよ、それが自分のやりたいことだと意識して、すぐに利用できるリソースを使った安上がりな方法を考えること。そうすれば、気がついたときには行動を起こしているはずだ

未知の状況で結果を出せる人は、手近にあるものを活用している

会社がどれだけ成長するかは、集めた資金の額ではなく協力者の数によって決まる

協力者は各自の要望や許容損害の範囲内で活動しているだけで、目標の達成に必要な貢献は求められていない。1000ドル投資する人がいて、あなたが必要なのは5000ドルだった場合、さらに4000ドル出すよう無理強いしてはいけない。他から調達すること

勧誘とは、人を自分の思いどおりに操るのではなく、相手がやりたいかもしれないことをするチャンスを与えることを意味する

自分が一生懸命取り組んでいなければ、他人の協力は望めない

メリットとデメリットだけではなく、そのアイデアがなぜ自分にとって大切なのかということも。ひと儲けしたいなら正直に打ち明けよう。あるいは、本当に少しでも世の中の役に立ちたいと考えているなら、それも話す

勧誘のプロセスで最も肝心なのは、参加を表明した人に対して、ただちに実際の作業を割り当てることだ。どんなに小さな仕事でも構わない。「そのうち連絡します」といった中途半端なことは許されない

アイデアや製品を育てるのは私たちではなく、顧客(あるいは市民)なのだ

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『ジャスト・スタート』レオナード・A・シュレシンジャー、チャールズ・F・キーファー、ポール・B・ブラウン・著 阪急コミュニケーションズ
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◆目次◆

序 不確実な時代を生き抜く
PartI 未知の状況に直面したら
1.未来を予測できない場合にどうするか
2.何はさておき欲求
PartII 不確実なことにチャレンジする
3.手近な手段で行動開始
4.許容損害を決める
5.学んだことを活かす
6.協力者を作る
PartIII クリアクションを実践する
7.現在の結果としての未来
  ──プレディクションとクリアクションの使い分け
8.不確実に備える──仕事でのクリアクション活用法
9.日常生活におけるクリアクション
10.クリアクションで世界を変える
終 興味深いコメントや質問への回答

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