【成毛眞が推奨する、40代の生き方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569812627
本日の一冊は、マイクロソフトの日本代表を務めた著者が、40代以降のキャリアと人生を論じた一冊。
舌鋒鋭いことで知られる著者ですが、本書でも、40代に向けて、キャリアの厳しい現実を突きつけています。
なかでも極めつけは、この部分でしょう。
<そもそも資本主義社会においては、資本家になるのが最終目標であり、社内で出世してもあまり意味がない。そもそも、サラリーマンはすべて“負け組”なのだ。出世争いなど、会社に完全に飼われている人たちのやることなのだから、自分はそれに巻き込まれず、マイペースで過ごすのがいちばんである>
本質を突いた話ではありますが、有名企業のトップにまで上り詰めた人間にこれを言われては元も子もない。
では、一体40代サラリーマンはどう生きればいいのか?
著者は、「はじめに」でこう述べています。
<いま、四十代以上のビジネスマンが考えるべきは、いかに会社で息を潜め、“外の世界を切り拓くか”である。ストレスがかからない仕事を選び、健康な身体を保ちながら、趣味やサイドビジネスに全力を注ぐ>
先日紹介した、ちきりんさんの『未来の働き方を考えよう』にもありましたが、人生100年の時代になると、単一のキャリアで一生を終えるというプランには、ちょっと無理がある。
※参考:『未来の働き方を考えよう』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163764100
そう考えると、副業や趣味をやりながら次のキャリアを探る、という著者の主張は、なかなか現実的な線なのかもしれません。
表紙も中身も脱力系の本ですが、40代以降はこれぐらいの方がうまく行くのかもしれない、そんな気にさせられる一冊でした。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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働く場を得たいのか、お金がほしいのか──。これからのビジネスマンは、五十代になるころに、このどちらかを選ばなくてはならないのである
川上産業にいない人は、基本的に転職は無理
そもそも資本主義社会においては、資本家になるのが最終目標であり、社内で出世してもあまり意味がない。そもそも、サラリーマンはすべて“負け組”なのだ。出世争いなど、会社に完全に飼われている人たちのやることなのだから、自分はそれに巻き込まれず、マイペースで過ごすのがいちばんである
これをいったら身も蓋もないが、四十歳を過ぎた時点で部長になっていなかったら、その先の出世はないだろう。優秀な四十代なら取締役になっているはずで、将来が安泰なのは最低、取締役以上だ
私は「Gunosy(グノシー)」(http://gunosy.com/)というサービスを使っている。これをフェイスブックやツイッターとリンクさせると、その内容を読み取って私がどのようなものに興味があるのかを分析し、Web上からそれに合った情報を探して記事を提供してくれるのだ。ほかに、「Antenna(アンテナ)」(http://antenna.jp/)というスマホのアプリも利用している
ナローな趣味を極めれば、ビジネスになる
長く続けられるということは、自分に合っているということである。ただし、長く続ける努力をする必要はない。長く続けられるものを探すのだ
・ミドルエイジの武器1.未来がない
・ミドルエイジは、先がないからこそ怖いもの知らずになれる
・ミドルエイジには小金がある
ミドルエイジともなれば、社会や他人に貢献したり、創造的な仕事をしたりできるようにしたい。会社にはこれ以上貢献しなくていいので、世の中で必要とされる人をめざすのだ。喜びや誇りは数値化や金額では表わせないが、もっとも大切な財産
多くのミドルエイジは、いままで本業第一で生きてきたはずだ。仕事で成功することが、自分の人生の最大級の幸せだと信じてきただろう。しかし、それは世の中が勝手につくり上げた幻想だ。ほんとうは、ほかの人とは違う人生を選べた時点で、自分の人生における勝者になっている。お金の多寡など、たいした問題ではないのだ
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『40歳を過ぎたら、三日坊主でいい。』成毛眞・著 PHP研究所
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◆目次◆
第一章 逃げ切れない四十代・五十代
第二章 ミドルエイジこそ軽やかに
第三章 サイドビジネスを原動力に
第四章 いまから道楽を追い求めよ
第五章 健康に無関心も神経質もNG
第六章 ミドルエイジの「七つの武器」
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