2013年6月24日

『ライク・ア・ヴァージン』 リチャード・ブランソン・著  Vol.3261

【傑作。リチャード・ブランソンの起業論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249670

本日の一冊は、音楽、航空会社、そして宇宙事業と、幅広く事業を手掛け、2000年から2003年までの間に、3つの10億ドル企業を創ったヴァージン・グループの総帥、リチャード・ブランソン氏による、注目の起業論。

先日、南場智子さんの著書『不格好経営 チームDeNAの挑戦』を、「今年いちおし」と紹介したばかりですが、こちらもそれに匹敵する感動の一冊です。

※参考:『不格好経営 チームDeNAの挑戦』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532318955

今の若い方には、あまりなじみがないかもしれませんが、リチャード・ブランソン氏といえば、今の40代前後の起業家にとっては、ベンチャービジネスのアイコン的存在。

ノーネクタイのスタイルと、爽やかな笑顔、次々繰り出す事業アイデア、奇抜なプロモーションの数々が、いつも話題となる、カリスマ経営者です。

売上高2兆円の巨大グループを創った稀代の起業家が説く、事業創出のヒント、マネジメントのルール、そして起業家の心構え…。

正直、反省させられることが多い一冊でした。

以下、本書のエッセンスを見て行きましょう。

<楽しむことを忘れないようにしよう。楽しくなければビジネスをする意味がない。チーム、取引先、そしてともに仕事をする企業と楽しくやろう>

<もし事業がうまくいかなかったら、躊躇することはない。さっさと非常口から脱出するんだ>

<本当にすばらしい経営者というものは、めったに仲間を批判することがない。植物が水を必要とするのと同じように、人間も成長し、花を咲かせるには励ましが必要だ。大変な判断ミスをした従業員に、それを指摘する必要はない。経営者はむしろ、従業員がそうした失敗から何かを学び、自信を取り戻すのに手を貸すべきだ>

そして極めつけは、「お金」という軸を失った現代の起業家への以下のメッセージ。

<ビジネスにおける成功の指標に最もふさわしいのは、あなたが心から誇りに思える何かを生み出したか、そして他の人々の人生に本物の変化をもたらしたかだ>

起業家であることの誇りとやりがいを思い出させてくれる、元気の出る一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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信頼はあらゆる事業のカギを握るが、ひとたび失望させられたときに、どう対処するかも成功のカギを握る要素だ。あなたは社員にもう一度チャンスを与えようとするだろうか? ぼくがヴァージン・レコードを経営していたころ、タレント発掘チームのメンバーの一人がレコードを何箱も盗み、地元の中古レコード店に売りさばく、ということをやった。報告を受けたぼくは、本人を呼び出した。彼はすべてを認めた。だがぼくは彼を解雇せず、厳重に注意したうえでもう一度チャンスを与えた。だれだって、時にはしくじるんだ、とぼくは言った。だから自分の失敗から学び、一番得意な仕事、つまりアーティストの発掘にまた取り組んでほしい、と。彼はその後、カルチャークラブを見いだした。1980年代にヴァージンの稼ぎ頭となったグループの一つだ。

楽しむことを忘れないようにしよう。楽しくなければビジネスをする意味がない。チーム、取引先、そしてともに仕事をする企業と楽しくやろう

フレディ・レイカー卿がぼくにこう言ったことがある。「リチャード、絶対に考えを変えないのは愚か者だけだよ」と

もし事業がうまくいかなかったら、躊躇することはない。さっさと非常口から脱出するんだ

会社と従業員との関係を端的に表すバロメーターは、従業員が「われわれ(We)」と「会社(They)」という言葉をどのように使い分けているかだ、とよく思う

ヴァージン・グループには、“バカなアイデア”というものはない。少なくとも、どうにか工夫してうまくやる手はないか、十分検討するまでは、そんな評価を下すことはない

ぼくの原動力は、「みんなに楽しい時間を過ごしてもらう方法を見つけたい。それも空港など、まったくそんなことを期待していない場所で」という思いだったのだ

トップページにそのものずばり、「お問い合わせ番号」を大きく書いておけば、どれほど顧客との関係にプラスか考えてみてほしい

本当にすばらしい経営者というものは、めったに仲間を批判することがない。植物が水を必要とするのと同じように、人間も成長し、花を咲かせるには励ましが必要だ。大変な判断ミスをした従業員に、それを指摘する必要はない。経営者はむしろ、従業員がそうした失敗から何かを学び、自信を取り戻すのに手を貸すべきだ

あらゆる企業には事業を軌道に乗せる「起業家」が必要だが、健全に革新性を持って成長を続けるには、新しいプロジェクトを推進し、会社を発展させる新たな(それも予想外の)方向性を見いだす、ひとにぎりの「社内起業家」が必要だ

ビジネスにおける成功の指標に最もふさわしいのは、あなたが心から誇りに思える何かを生み出したか、そして他の人々の人生に本物の変化をもたらしたかだ

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『ライク・ア・ヴァージン』リチャード・ブランソン・著 日経BP社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249670

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◆目次◆

PART1 リスクという名のチャンス
PART2 CEOだって間違えることがある
PART3 パワー・トゥ・ザ・ピープル

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