2013年4月29日

『野心のすすめ』林真理子・著 Vol.3205

【あの林真理子さんの人生論!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062882019

本日の一冊は、初の単行本『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が30万部のベストセラー(文庫と合わせて100万部)、一躍時代の寵児となった林真理子さんによる人生論。

※参考:『ルンルンを買っておうちに帰ろう』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/404157904X

『野心のすすめ』という、いかにも林さんらしいタイトルがついていますが、中身も野心全開です。

いじめられっ子だった山梨の中学時代、就職活動で四十数戦全敗の日々、売れっ子だった糸井重里さんを肴にクダを巻いていた三流コピーライター時代…。

屈辱の履歴書と、そこから著者がどうやって這い上がったか、その軌跡を追った、じつに興味深い半生記です。

ユーモアと毒が効いた文章は、読んでからのお楽しみとして、ここでは、仕事や人生における教訓をいくつか紹介しましょう。

まずは、冒頭のこんな言葉から。

<自分の身の程を知ることも大切ですが、ちょっとでもいいから、身の程よりも上を目指してみる。そうして初めて選択肢が増え、人生が上に広がっていくんです>

一方で著者は、現在の日本人を憂いて、こんなことを言っています。

<いま、「低め安定」の人々がいくらなんでも多すぎるのではないでしょうか>

この言葉に反発する人は読まなくていいと思いますが、読者が少しでも向上心を持っているなら、本書は「買い」だと思います。

もし、740円が惜しいと思うなら、著者のこんな言葉を。

<せこい人にはせこい人生が待っている>

時には思い切って自分に投資してみる、人生のどこかで思い切り努力してみる。

仕事や人生において大切なことを、惜しげもなく教えてくれる一冊です。

華々しいエピソードが鼻につく、という方もいらっしゃるかもしれませんが、他人のモチベーションの源泉が何であるかは、本来どうでもいいこと。

自分の可能性や未来を信じられる方には、きっと問題なく読み進められるでしょう。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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屈辱感は野心の入り口

ここで注意したいのは、二流や三流の人々というのは、自分たちだけで固まりがちなことです。私が三流コピーライターだった頃の話です。三流の仲間と新宿に呑みに行っては、当時から大スター的存在のコピーライターだった糸井重里さん(その後たいへんお世話になるのですが)を肴に、「糸井はさー」なんて呼び捨てにして、すっかり業界人ぶってクダを巻いていた時代がありました

ああ、分不相応なところに来てしまったんだな、と少し後悔したのと同時に、いつか絶対に帝国ホテルで一人前に扱われる人間になりたいと思う心が強く芽生えました(中略)私は思います。「若いうちの惨めな思いは、買ってでも味わいなさい」と

やってしまったことの後悔は日々小さくなるが、やらなかったことの後悔は日々大きくなる

野心が車の「前輪」だとすると、努力は「後輪」です

野心を持つことができる人とは、どのような人なのでしょうか。それは、自分に与えられた時間はこれだけしかない、という考えが常に身に染み付いている人だと思います

一流の面白い人たちに出会うと良いことは、自分もその一流の仲間に入りたい、この面白い人たちと一緒のところにずっといたい、と強く思うようになることです

せこい人にはせこい人生が待っている

いまの自分はまずいなぁという状況なら、思い切って「河岸を変えてみる」こと

自分を信じるということは、他人が自分を褒めてくれた言葉を信じるということでもある

どんな仕事であれ立場であれ、何よりもの充足感を得られるのは、「自分の代わりがいない」という確信を、社会の中で得られる時ではないでしょうか

人生に手を抜いている人は、他人に嫉妬することさえできない

野心を持って努力をし続けるのは、本を読むことにも似ています。本を読み始めると、自分はどれほど無知なんだろうとか、この分野を知らないのはまずいなぁとか、この先また別の本を読んでみたいなと思う。努力をする人にはいろいろなページが開いてくるんです

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『野心のすすめ』林真理子・著 講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062882019

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◆目次◆

第一章 野心が足りない
第二章 野心のモチベーション
第三章 野心の履歴書
第四章 野心と女の一生
第五章 野心の幸福論

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