【橘玲氏の資産防衛策とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478024375
連日、株価が上昇する一方、この先アベノミクスがどこへ向かうのか、漠然とした不安を抱く人は多いのではないでしょうか。
多くの方が気にするのは、おそらく失業への不安と、生活苦、そして資産防衛。
本日ご紹介する橘玲さんの新作『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』は、これらのすべてについて、ヒントを与えてくれる一冊です。
まず著者は、日本経済の「3つの可能性」として、以下の3つのシナリオを用意します。
◆日本経済の未来の3つの可能性
1.楽観シナリオ アベノミクスが成功して高度経済成長がふたたび始まる
2.悲観シナリオ 金融緩和は効果がなく、円高によるデフレ不況がこれからも続く
3.破滅シナリオ 国債価格の暴落(金利の急騰)と高インフレで財政は破綻し、大規模な金融危機が起きて日本経済は大混乱に陥る
そして、それぞれのシナリオについて、何が起こるのか、どんなメリット/デメリットがあるのか、どうすれば対処できるのか、具体的に述べていくのです。
「物価連動国債」「日本国債ベアETF」「ACWI」など、具体的な金融商品も紹介されており、かなり実践的な内容。
海外に資産を移すときのアドバイスなどもあり、まさに『資産運用マニュアル』と呼ぶにふさわしい内容でした。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆日本経済の未来の3つの可能性
1.楽観シナリオ アベノミクスが成功して高度経済成長がふたたび始まる
2.悲観シナリオ 金融緩和は効果がなく、円高によるデフレ不況がこれからも続く
3.破滅シナリオ 国債価格の暴落(金利の急騰)と高インフレで財政は破綻し、大規模な金融危機が起きて日本経済は大混乱に陥る
いついかなる場合でも、インフレになれば景気がよくなるわけではありません。インフレ率を下回る賃金の上昇しかないと国民生活は貧しくなって、きびしい不況に苦しむことになります
問題なのは、日銀のさらなる金融緩和の効果が不明なことと、仮にインフレになってもそれが経済成長に結びつく保証がないこと
金利の低い通貨は上昇する
デフレ不況における最適な資産運用は普通預金
中高年の転職が事実上不可能な日本では、サラリーマンが無職になることで毀損する人的資本の価値は1億円を超え、その損失を取り戻すことは二度とできない
国家の財政危機はいついかなる場合でも国債価格の下落すなわち金利の上昇から始まります
財政破綻のインフレでは地価も株価も下落する
日本国の信用が失われないかぎり、インフレには物価連動国債ファンドで対応できます
財政を健全化する方法は、突き詰めれば税収を増やすか支出を減らすかしかありません。このような選択を迫られたとき、年金の減額や医療・介護保険の自己負担の引き上げは政治的な抵抗がきわめて大きいため、政府は富裕層に対する所得税、金融所得課税、贈与・相続税を大幅に引き上げようとするでしょう
日本の「国家破産」リスクをヘッジするということであれば、もっとも効果的なのはニューヨーク市場に上場された「日本国債ベアETF」でしょう
2008年3月にニューヨーク市場に上場されたACWIはこのMSCI世界指数に連動したETFで、その価格は1株約50ドル(2013年2月現在)ですから、わずか4500円でエマージングを含む世界じゅうの主要株式市場を時価総額に応じて保有することができます。このなかにはマイクロソフトやグーグル、アップルはもちろん、トヨタやソニー、中国工商銀行やタタ・モーターズ、南アフリカで金を採掘するアングロ・アメリカン社に至るまで、思いつくかぎりほぼすべての会社が含まれています
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『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』橘玲・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478024375
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◆目次◆
第1章 <近未来小説>日本人を待っていた浅い眠り
第2章 最悪のなかの最善を探せ
第3章 普通預金は最強の金融商品
第4章 たった3つの金融商品で「国家破産」はこわくない
第5章 財政破綻時の資産運用戦略
第6章 経済的リスクを“奇跡”に変える
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