【これは掘り出し物】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863161581
本日の一冊は、三省堂書店「名古屋高島屋店」で見つけた掘り出し物。
2013年1月下旬に出ていた本ですが、出版元が日刊自動車新聞社という専門版元であること、ご当地モノであるなどの理由から、発見が遅れました。
本書は、自動車業界のカリスマディーラー、ネッツトヨタ名古屋代表取締役社長の小栗成男(おぐり・しげお)さんによる、注目のセールス本。
営業マン時代には、年間180台レベルの自動車を販売したという凄腕営業マンが、そのノウハウを開陳した、貴重な一冊です。
本書に書かれているのは、著者が「店頭即決術」と呼ぶ、即日成約の技術。
成約するためにどんな質問をするのか、お客さまの買う気をどう判断するのか、成約をためらわせる要因をどうやって排除していくのか、かなり具体的に書かれています。
日刊自動車新聞社が作ったということもあり、中身はかなり自動車に特化したノウハウ。逆に言えば、それだけ実践的な内容だということです。
いくつかノウハウを紹介してみましょう。
◆即決のための3つの質問
「いつ買うのか?」
「どのクルマを買うのか?」
「いくらで買うのか?」(支払い方法は?)
→回答が曖昧なお客さまは、残念だが即決の可能性は低い
<お客さまが購入を検討している車種のカタログは常にテーブルの上に開いた状態にしておく。「ここは商談の場である」ことを認識していただくためだ>
<いよいよお客さまからクルマのことを持ち出してきたら、「お住まい、ご来店のきっかけ、クルマの用途、使用者、走行距離、使用年数、併有車情報」などを確認する>
セールストークの具体例から、接客の際の心配りまで、かなり具体的に書かれており、よくここまで言語化できるものだと、感銘を受けました。
これまで、接客現場で「気づく」ことは才能だと思っていましたが、どうやら才能ではなく技術のようです。
現役の営業マンはもちろん、スタッフを指導する立場にある営業マネジャーにも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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プロなら、お客さまの心のなかに潜む「成約をためらわせる要因」を取り除くために、お客さまに寄り添いその迷いに耳を傾けながら、自然に「成約」へと導くことができるはずだ
まずは次の3つの質問をぶつけてみよう。
「いつ買うのか?」
「どのクルマを買うのか?」
「いくらで買うのか?」(支払い方法は?)
回答が曖昧なお客さまは、残念だが即決の可能性は低いだろう
具体的な車種名をお伺いしてお客さまがクルマに求める絶対条件を早期に聞き出したい
お客さまのニーズが曖昧な場合には、使用中の車種、ご本人の年齢・性別、家族構成など、その時点でキャッチできる情報から最適と思われるものを提案することもプロならではのワザ
最終決定権者が誰なのかを確認することは重要
お客さまが購入を検討している車種のカタログは常にテーブルの上に開いた状態にしておく。「ここは商談の場である」ことを認識していただくためだ
いよいよお客さまからクルマのことを持ち出してきたら、「お住まい、ご来店のきっかけ、クルマの用途、使用者、走行距離、使用年数、併有車情報」などを確認する
「どうしてもあと1台、売りたいのです。それが私の目標なんです」そんなセリフも時にはお客さまの心を動かしたりもする
話すスピードによって、会話に対する関心度がある程度わかる。話すテンポは、関心のあるテーマなら比較的速くなり、さして関心がなければ遅くなる(電話の場合)
「午前中に仕上げます」→「午前10時までに仕上げます」
ドライバー付きのクルマでご来店のお客さまには「白い手袋」をはめたスタッフが後部座席のドアを開けるように心がける
「○れた(be tired)」と言わない
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『オグリズム』小栗成男・著 日刊自動車新聞社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863161581
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◆目次◆
はじめに
第1章 店頭即決術
第2章 店頭即決術をモノにするために
第3章 SHIGEO ACADEMY
第4章 オグリズムI(ビジネス編)
第5章 オグリズムII(マインド編)
第6章 記憶と記録に残るアメリカ体験~オグリズムの源~
第7章 This is Shigeo World
あとがき
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