【NHK流、好印象スピーチの極意】
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「東日本大震災の被害を受けられた皆様」という、震災時に頻繁に聞こえてきた表現。
この表現はなぜ、丁寧なのに違和感を感じるのでしょうか?
ベストセラー『その話し方では軽すぎます!』の第2弾、『その堅苦しい話し方は行きすぎです!』では、その理由をこのように説明しています。
※参考:『その話し方では軽すぎます!』
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<東日本大震災関連の報道において印象深かったことがあります。それは「敬語を使わないことが、かえって敬意になることがある」ということです。たとえば、「東日本大震災の被害を受けられた皆様」という言い方をよく耳にしました。これは日本語としては正しい言い方です。しかし、過剰な敬語で丁重さが行きすぎると腫れ物に触るような印象を与える危険性もあります。時と場合によっては敬語を使わず「被害を受けたみなさま」と表現する方がよほど相手に対する配慮を感じることもあるというNHK内での議論でした>
会話やスピーチで大事なのは、「正しい」ことよりも、相手に対する「配慮を感じさせる」こと。
なぜなら、話し方で最も重要なのは、相手との「絆を作る」ことだからです。
最近の話し方本のベストセラーも、『聞く力』しかり、『雑談力が上がる話し方』しかり、いずれも人間関係の構築を目的としています。
簡単に他人同士がつながって印象を形成するSNS社会においては、正しいだけでなく、「配慮を感じさせる技術」が必要なのです。
本書の冒頭ではまず、読者に対し、話が堅苦しくなる原因を提示。そのうえで、どうすれば重みがありかつ柔らかい「信頼表現」ができるか、「しなやかマトリクス」というツールを使って説明しています。
敬語に関しても、カタすぎない好印象の敬語のルールがまとめられており、いちいち納得。
なぜ「おテレビ」「おパソコン」が変なのか、理由は以下にまとめられているので、ぜひご一読を。
<『NHKことばのハンドブック』(NHK放送文化研究所編・NHK出版)によりますと、一般的には「お」は道具や食料品を指す和語など、日常生活で身近にあるものにつきやすい言葉です。「お」がつくと不自然な語は外来語です。「おテレビ」「おパソコン」などとは言いませんよね>
ちゃんとしたいけれど、堅苦しいのは嫌、という人におすすめの話し方本です。
人前で話す方はもちろん、営業マン、接客担当など、日常会話で「ちゃんとしている」と思われたい方は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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カタい言葉を散りばめてしまう原因は何か──。それは“武装”です。自信がないために、言葉で“武装”しているのです。こうした“武装の言葉”には「敬語」の他にも、紋切型の「慣用句」や「常套句」があります。どれもここぞというときに使えば効果的ですが、使いすぎると一本調子、四角四面に聞こえます
・敬語は平明・簡素に
・漢語は言い換えたり、助詞をプラスする
・文末は、原則として口語表現に
私は視聴者がニュース原稿の一言一句すべてを聞いていなくてもいいと思っています。九割聞いていなくても、大事な一割だけを聞いてもらえれば十分です。話し手は、どこが大事な一割なのかをわかるように話すことが重要です
堅苦しい表現をしたくない場合、まずは名詞と動詞を削除するか、またはほかの言葉に言い換えられないかを見直してみる
信頼を勝ち取るための話し方には、重みがあるか否かとともに、もうひとつ忘れてはならない大事な指標があるのです。それが話し方がカタいか、柔らかいか、という「柔軟性」です
かつて、こんな光景を目にしたことがあります。選挙に立候補したものの落選したある方の支援者に、さる経営者の方が、「○○先生はこのたびの選挙では、残念ながら落ちられたそうですね」と声をかけているのを聞いて、思わず横から口をふさいであげたくなりました。落選などというネガティブな内容に対して尊敬語を使うのは慇懃無礼な敬語です
東日本大震災関連の報道において印象深かったことがあります。それは「敬語を使わないことが、かえって敬意になることがある」ということです。たとえば、「東日本大震災の被害を受けられた皆様」という言い方をよく耳にしました。これは日本語としては正しい言い方です。しかし、過剰な敬語で丁重さが行きすぎると腫れ物に触るような印象を与える危険性もあります。時と場合によっては敬語を使わず「被害を受けたみなさま」と表現する方がよほど相手に対する配慮を感じることもあるというNHK内での議論でした
『NHKことばのハンドブック』(NHK放送文化研究所編・NHK出版)によりますと、一般的には「お」は道具や食料品を指す和語など、日常生活で身近にあるものにつきやすい言葉です。「お」がつくと不自然な語は外来語です。「おテレビ」「おパソコン」などとは言いませんよね
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『その堅苦しい話し方は行きすぎです!』矢野香・著 すばる舎
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◆目次◆
第1章 カタすぎる「話しグセ」をお持ちの方へ
その話し方は、この「崩し」で見違えます
第2章 真っ先にココを見直しましょう
その「敬語表現」、本当に適切ですか?
第3章 「書き言葉」を口グセにしていませんか?
本来は避けたい「文末表現」6つの見直しポイント
第4章 陳腐な「常套句」はひかえましょう
表現が一変する!「ブラッシュアップ法」
第5章 「起承転結」はおやめください
話すときは「三段構成」が基本です
第6章 カタい身体をほぐしましょう
もっとしなやかに話せる! 万全の「準備」とは?
第7章 スピーチに美と品格を
話し方を磨く「指針」をお持ちください
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